「学科のみ」受験者増加/2級施工管理技術検定、受験要件緩和が奏功/国交省

 建設業界への若手の入職促進と定着を図るため、国土交通省が実施した2級施工管理技術検定試験の受験機会の拡大策が効果を発揮している。高校(指定学科)3年生・卒業生が対象の「学科のみ」試験を16年度から17歳で受けられるよう受験要件を緩和した結果、全種目で受験者数が前年度を上回った。工業高校の受験・合格者数も上昇傾向。資格取得を入職の足掛かりとする教育が広がっているようだ。
 建設業法に基づく技術検定は、監理技術者や主任技術者になれる国家資格「施工管理技士」を取得する試験。土木、建築、管工事、電気工事、建設機械、造園の6種目それぞれに1、2級があり、学科、実地試験で構成する。
 近年は受験者数が減少。受験者・合格者の平均年齢も上昇傾向にあるため、国交省は技術力の水準は維持しつつ、若年層の受験機会の拡大や受験要件の緩和を進めている。
 16年度から受験要件を緩和した2級学科のみ試験の受験者数を種目別に見ると、土木7054人(15年度5663人)、建築7557人(6110人)、管工事704人(520人)、電気工事1537人(1213人)、造園500人(480人)。中でも管工事は前年度比35・4%増と大きく伸びた。建設機械は16年度から学科のみ試験を始め、受験機会を拡大した。
 建築と電気工事の試験実施機関に指定されている建設業振興基金(内田俊一理事長)によると、建築の2級学科のみ試験の工業高校の受験者数は182校・3807人(15年度170校・3195人)。合格者数は1478人(1217人)、合格率は38・8%(38・0%)とともに上昇した。
 学校別に受験・合格者数の割合を見ると、合格率30%以下の学校・受験者の数は、3年前の13年度が105校・1710人と受験者全体の約6割を占めたが、16年度は83校・1551人で全体の約4割と減少傾向にある。一方、受験者全員が合格した学校は6校・86人(13年度4校・14人)と増えている。
 振興基金は「施工管理の教育に力を注ぎ、資格を取らせようという工業高校が増えている。真剣に合格したいという生徒が受験している」とみる。
 国交省は2級試験について06年度に学科試験を前倒しし、16年度には学科だけ17歳で受験できるようにした。2級学科だけの受験・合格者は、2級実地や1級学科を早期に受験し、合格率も通常受験者より高い傾向が見られる。
 17年度は現場の担い手確保の一環として、若年層の受験者が多く、高校在学中の合格者の増加が期待できる2級学科を年2回にして受験機会を増やす。「土木」種目のうち「土木」と、「建築」種目のうち「建築」の2種別が対象。試験日は土木が10月と18年2月、建築が6月と11月となる。

(日刊建設工業新聞様より引用)