コレワーク開設1年/建設業への就職内定者最多/出所前に資格取得、「即戦力」に

 刑務所から出所する人の就職をあっせんしている法務省の「矯正就労支援情報センター」(通称・コレワーク)が、11月で開設から丸1年を迎える。コレワークを介して就職が内定した出所者はこれまでに82人。うち建設業への就職内定者は業種別で最多の51人に上る。法務省は、建設業を出所者の最も有望な就職先とみており、企業にコレワークの積極利用を呼び掛けるとともに、受刑者への建設関連資格の取得支援にも力を入れていく方針だ。
 コレワークは、出所者の就職を広域的に仲介する場として、昨年11月4日に東日本(北海道、東北、関東、甲信越、東海、北陸の各地区担当)、同25日に西日本(近畿、中国、四国、九州の各地区担当)でそれぞれ発足。コレワーク東日本は出先機関の東京矯正管区が入るさいたま新都心合同庁舎2号館(さいたま市中央区)の1階、コレワーク西日本は大阪矯正管区が入る大阪合同庁舎2号館本館(大阪市中央区)の4階にそれぞれ事務所を置いている。
 コレワークでは、東日本と西日本にエリアを分け、出所間近の受刑者・少年院在籍者の職歴や取得資格、帰住予定地といった情報を一元管理。求人企業にこれらの情報を提供し、ニーズに合致する人材がいる刑務所や少年院をいち早く紹介して求人情報を出してもらう。企業が希望すれば、コレワークを介して受刑者との対面での採用面接や手紙のやり取りもできる。
 法務省によると、9月末までに企業からコレワークに寄せられた求人相談は604件(東日本275件、西日本329件)。うち就職が内定したのは東日本35人、西日本47人となっている。同省は「コレワークの利用は着実に進んできている」(矯正局成人矯正課)とみる。
 このうち建設企業からの求人相談は335件(東日本187件、西日本148件)で、うち就職が内定したのは東日本で24人、西日本で27人だった。
 法務省は、建設業への就職内定者について「多くが土木や建築、建設機械の運転といった建設関係の資格を取得していた。求人企業は即戦力と判断し、自社のニーズに合った資格を持ち、就労意欲のある出所者を特定して求人情報を出したようだ」(同)という。
 法務省はコレワークの開設前から建設業を年間平均約2万人に上る出所者の最も有望な就職先とみていた。同省によると、16年に刑務所などに入所した2万0467人のうち、入所前に建設業で働いていたのは業種別で最多の2614人。大半の出所者は入所前に働いていた業種への再就職を望む傾向があるという。
 出所者の再犯を防ぐためには、出所後速やかに定職に就かせることが極めて重要とされる。法務省は、人材確保に加え、矯正支援という社会貢献の意味でも企業に出所者の活用を求めており、今後もコレワークの積極利用を促す。併せて、出所者を企業の「即戦力」として活用してもらうため、刑務所や少年院で行っている建設関係などの職業資格の取得支援にも力を入れていく方針だ。
 □コレワークとは□
 コレワークは、英語で「矯正」を意味する「correction」のうち、語頭の「Core(コレ)」に仕事を意味する「work(ワーク)」を組み合わせた造語。通称を付けたのは、ハローワーク(公共職業安定所)と同じように一般になじんでもらい、多くの企業に利用を促す狙いがある。

(日刊建設工業新聞様より引用)