スポーツ振興センター/新国立競技場に行灯型照明導入へ/内装の随所に日本らしさ演出

 日本スポーツ振興センター(JSC)は、2020年東京五輪に向けて整備する新国立競技場(東京都新宿霞ケ丘町ほか)のテラスなどの天井の一部に行灯(あんどん)をモチーフにした特注の照明を導入する。当初計画では想定していなかったが、設計を進める中、多くの施設利用者に日本らしさを感じ取ってもらう工夫の一つとして考案。採用が決まった。
 第11回「新国立競技場整備事業の技術提案等審査委員会」(8月23日開催)で、設計・施工者の大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JVは行灯型照明のイメージをJSC側に提示。スポーツと伝統文化が融合したこれまでにない大規模競技施設の方向性が確認された。
 「布の張力を用いた柔らかい形を目指す」とのコンセプトの下、天井から下げた照明を伸縮加工の布で覆い、行灯に見立てる。現時点では、円柱の側面が内側に湾曲したような形状に布を加工することをイメージしている。
 導入を想定しているのは、選手にインタビューを行う地下2階の「フラッシュインタビューゾーン」1カ所と、地上2、3階の「風のテラス」各4カ所、日本のさまざまな情報を紹介する同3階の「情報の庭」3カ所の計12カ所。発注する行灯型照明の数は検討中。直径などが異なる複数のタイプの行灯を用意しておき、天井の広さや空間の明るさなどに応じて配置を工夫する考えだ。
 日本らしさを演出する工夫は照明のほか、内装の随所に施す。折り紙を意識してデザインしたロビー、大和張りのエントランス、障子と格子を組み合わせたラウンジ、和紙調クロスを用いたホールなどの空間を設ける。
 実施設計は11月末に完了する。JSCと大成建設JVは12月の本体工事着手、19年11月の完成を目指している。

(日刊建設工業新聞様より引用)