ゼネコン協力会トップに聞く・1/安藤ハザマ協力会・門間剛会長

 ◇安心して任せられる存在に
 東日本大震災を境に建設市場が好転し、ゼネコン各社は多くの手持ち工事を抱える。現場の施工力を支えるのが専門工事会社で構成する協力会で、元請と連携しながら品質・安全・工期の確保に努めている。担い手確保を目的に、働き方改革への取り組みが加速する中、ゼネコンと協力会社の関係にも変化が生じている。主要ゼネコンの協力会トップに聞いた。
 --安藤ハザマ協力会は今年で発足5年となる。
 「会員数は現在1427社。発足当初から40社増えた。首都圏建築支店管内の増加が目立つ。安藤ハザマの経営幹部との活発なコミュニケーションが当会の売りで、年3回意見交換を行う。品質、技術、安全を担い、特に安全面はリアルタイムで事故情報が流れてくる体制を構築し、事例を蓄積して取り組みに反映させている。安心して仕事を任せられる協力会社でないといけない」
 --働き方改革への取り組みは。
 「安藤ハザマは今期は土木、建築の現場とも4週6閉所100%を目標に取り組んでいる。建設技能労働者は日給制の人が多い。毎週土・日曜が休みになると収入が減る。そこをカバーしないと付いてこない。対応策は一般管理費を上げることだ。閉所が増えて工期が長くなると、資機材のリースが長くなるなど、現場経費を圧迫する。今年の8月は宮城県では26日間連続で雨が降り、重機工事ができず、現場が止まった。そうした自然の問題もある」
 --休日確保のためにも生産性向上が欠かせない。
 「これまでも生産性向上に取り組んできた。一番はトンネルで、機械化が進んでいる。鉄筋加工は工場ではオート切断機により生産性が上がっているが、現場の取り付け作業は以前と変わらない。発注の平準化の問題もある。3月工期末が多く、竣工検査が集中する。元請工事の場合、当社(河北建設)でもペーパーレスと言いながら、社員が2~3週間、現場に泊まりこんで対応している。これでは施工管理ではなく書類管理だ」
 --地域を支える役割も大きい。
 「休日でもごみが落ちているとか、道路をふさいでいるとか連絡を受けると、対応できるのは地域の建設業だけだ。冬に雪が降ると車が走れない。除雪もわれわれの役割だ。どこに何があるか分かり、地の利もある。なくてはならない町医者だ。仙台市内の震災復興工事はほぼ終わった。ある程度お金をためたから、廃業するという声も出ている。そうした金銭面だけでなく、後継者の問題もある。誰も自分の息子を自分の会社に入れたがらない。大変だと知っているからだ」
 --採用活動に苦戦している。
 「われわれ専門工事業はネームバリューがない。知名度のある安藤ハザマの協力会社であることをPRに役立てる。スマートフォンで見られる求人情報サイトを活用した採用活動を、首都圏の土木系の会社10社程度で試験的に始めた」。(もんま・つよし)

(日刊建設工業新聞様より引用)