ゼネコン協力会トップに聞く・5/竹中工務店東京竹和会・尾崎徹会長

 ◇働き方改革は業界挙げて
 全国竹和会の会長に就任して3年目。社会保険未加入対策と若年者の入職促進に力を注いできた。「他業種から人材を獲得できるような土壌を作らないと建設業が淘汰(とうた)される」と業界を挙げた働き方改革の必要性を強調する。
 --竹和会の概要は。
 「全国7拠点合わせて1148社が加入している。全国竹和会の会長は大阪と東京の持ち回りで、今は私が会長を務めている。その中で東京竹和会に所属しているのは躯体系105社、仕上げ系111社、設備系46社の計262社。各工種ごとに30の分科会を作り、ライバル会社同士で安全、品質、生産性の向上など共通の課題解決を図ることで互いにレベルアップし、少数精鋭で竹中工務店の生産体制を支えている」
 --社会保険加入への取り組みは。
 「竹中工務店の旗振りの下、強いメッセージを発信して活動してきた。加入率に応じて精算している企業もあるようだが、竹中工務店は『加入・未加入にかかわらず法定福利費の事業主負担分は100%協力会社に払うので、100%入れなさい』という指導を4年間やってきた。その中で一人親方や適用除外となる少数事業所に対して法人化するように働き掛けている。社会保険労務士による講習会を年3~4回開き、新たに法人化した企業の経営を支援している」
 --担い手確保の取り組みは。
 「われわれ零細企業が個々の会社単位で取り組むのはかなり負担が重い。そこで竹和会として、竹中工務店東京本店の駐車場で、工業高校生向けの合同技能体験会を開いている。すべての業種で人材不足が慢性化している中、かなり真剣に取り組む必要があり、今後は対象を普通高校まで広げることを考えている」
 --週休2日への対応は。
 「これをやらずして建設業界が生き残れるとは思えない。工事発注の段階で土日を休みにする工程を組み、雨が降っても1日工程を延ばして必ず休むということを、施主も巻き込んで業界全体で足並みをそろえてやらなければ進まない。そのためにはわれわれも生産性向上に努めなければいけない。今後2年が勝負だ。竹中グループがリーディングカンパニーとして率先して4週8閉所の実現に向けて取り組み、業界全体を引っ張っていきたい」
 --生産性向上の取り組みは。
 「設計段階からわれわれも検討に加わるフロントローディングが推進されている。例えばプレキャスト化される大型プロジェクトでは、型枠大工の仕事も残せるよう柱と梁は在来工法で行うハイブリッド化への構工法の変更などを提言している。採用されるためには、型枠大工だけではなく工事全体の効率化、コスト縮減が必要になるが、その調整をするために川上段階から専門工事業者が検討に加わる意味は大きい。一方で複合化するためには、われわれも技術的な課題をクリアする必要がある。型枠でいうと、周辺作業も一括でできる多能工的な能力が必要になる。今後生き残るためには、複合化に対応できるスペシャリストを養成しなければならないと思っている」
 (おざき・とおる。小林建設代表取締役)

(様より引用)