ダンピング対策、市町村に着実浸透/15年度末時点で未導入1割切る/国交省ら調査

 市区町村の工事発注にダンピング受注の防止策が着実に浸透していることが、国土交通省などの調査で明らかになった。16年3月時点で、低入札価格調査制度か最低制限価格制度を導入していない市区町村は前回調査(15年3月)から23団体減少し、全体の9%に当たる158団体となった。管内に未導入市区町村がゼロの都道府県は24府県(前回18府県)に上った。
 国交、総務、財務の3省が公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づき毎年度、全公共発注機関に行う実施状況調査で判明した。
 それよると、いずれかの制度を導入している市区町村は90・8%に当たる1563団体。都道府県別で管内に未導入市区町村がゼロだったのは、前回調査の▽宮城▽栃木▽千葉▽山梨▽富山▽三重▽滋賀▽京都▽兵庫▽島根▽岡山▽広島▽徳島▽香川▽愛媛▽長崎▽大分▽鹿児島-の18府県に今回新たに▽埼玉▽神奈川▽石川▽大阪▽熊本▽宮崎-の6府県が加わった。
 未導入が最も多いのは57団体(前回54団体)の北海道で管内市町村の3割。77市町村がある長野県は20団体(23団体)が未導入だった。このほか2桁は福島の16団体(19団体)と群馬の13団体(14団体)。未導入は小規模町村が多く、取り組みに地域差がある現状も浮き彫りになった。
 改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)は、低入札価格調査や最低制限価格の導入を発注者の責務として明記。改正入契法に基づく国の指針もいずれかの活用徹底を求めている。
 今回の調査は、改正入契法の全面施行や指針の本格運用が始まった15年4月から1年間のデータ。調査結果を踏まえ、国交省は両制度未導入の市区町村のうち一定規模以上の団体に対し、都道府県と連携して導入を重点的に働き掛ける。
 調査では予定価格などの公表時期も集計。事後公表(事前公表または非公表との併用含む)の都道府県は前回より1団体増え33団体。政令市は1団体減り16団体。市区町村では51団体が事後公表に切り替え、合計で897団体に増えた。
 低入札価格調査基準額の事後公表(同)は、都道府県が40団体で増減なし、政令市がすべて実施。市区町村は30団体増えて396団体となった。最低制限価格の事後公表(同)は、都道府県37団体、政令市19団体とともに増減なしで、市区町村は90団体増えて886団体となった。

(日刊建設工業新聞様より引用)