三井不/都内の老朽不動産再生事業現場を公開/リファイニング建築活用

 三井不動産が、業務提携している青木茂建築工房(青木茂代表取締役)が開発した「リファイニング建築」を活用し、旧耐震基準の老朽不動産の再生を目指すコンサルティングサービスに取り組んでいる。同建築は既存躯体の約80%を再利用しながら大胆な意匠の転換や用途変更、設備一新を行う手法。16日に両社が同手法を活用する第2弾物件「林マンション」(東京都大田区)の現場を報道陣に公開した。
 第3弾以降の事業展開は未定だが、「年1~2棟のペースで手掛けていきたい」(宮田俊雄三井不動産ソリューションパートナー本部レッツ資産活用部資産活用グループチーフコンサルタント)という。
 林マンション(北馬込1の17の6、RC造地下1階地上6階建て延べ1049平方メートル)は築52年で、検査済証のない共同住宅兼店舗。リファイニング工事では、全住戸の内装と設備を一新するほか、既存の塔屋などの撤去による軽量化と耐震補強壁の新設によって耐震性能を向上させる。各階の住戸は既存の4戸から3戸に減らし、現在のニーズに見合う間取りや住戸面積を確保する。
 新たに確認申請書を提出することで、竣工後には検査済証の交付を受ける予定だ。
 設計・監理は青木茂建築工房(建築)、軽石実一級建築士事務所(構造)、施工は三井不動産リフォームが担当している。
 両社は同マンションの解体現場で、耐震補強やエレベーターシャフトの拡幅、梁にコンクリートの劣化を補修するため亜硝酸リチウムを圧入する作業などを報道陣に公開した。コンクリートの補修では切削した穴にカプセルがつながったチューブを挿入し、薬剤を注入。それによってコンクリート内の鉄筋を覆う不動態皮膜を再生し、鉄筋の腐食を防止する。同マンションはコンクリートの劣化が認められた4~6階の梁を補修する予定で、約180キロの薬剤を使用する。
 青木代表取締役は「老朽化し問題を抱えた不動産が多い中で、その解決の参考の一つになれば」と話した。

(日刊建設工業新聞様より引用)