三井住友建設/フルPCa工法を海外で初適用/マレーシアで、施工生産性を3倍に向上

 三井住友建設は6日、プレキャストコンクリート(PCa)部材を用いて工期短縮を図るスクライム工法を海外工事で初めて適用したと発表した。マレーシアで施工中の石油精製・石油化学プラントの建設プロジェクトに適用し、完全無足場工法などの採用と合わせて施工生産性を約3倍に向上させることに成功。材料コストの増加分を吸収し、コストを上げることなく作業の高効率化を実現した。
 全23の工区で構成されている同プロジェクトのうち、同社は1工区・プラント施設でのパイプラック(RC造ラーメン架構、平面42メートル×10メートル、高さ23メートル)36棟の施工を担当している。
 建設地は地方の農業地域を石油資源用に転換した場所で、電気や水道、物流網が未整備の地域。主要資材を100キロ以上離れた都市から陸送し、コンクリートも専用プラントを新設して供給する必要があった。このため、日本国内で実績のあるスクライム工法を海外パイプラック施設向けに再構築した技術を提案し、採用された。
 同工事でのPCa部材はマレーシア国内にある既存工場で製造。材料コストは増加したが、高所作業車を使った完全無足場工法なども採用し、PCaでの施工箇所の施工生産性を約3倍に向上。労務費などを削減でき、コスト差が生じることなく高効率化を図った。
 スクライム工法は、柱や梁などの主要構造部に現場打ちコンクリートを設けず、すべてPCa部材を用いる同社保有技術。日本国内の主に超高層集合住宅向けに技術開発を進めて実績を積んでいる。
 同社は今後も保有技術を適用しながら、地理的要件や施工技能者の技術力など特有の制約条件がある海外工事でも、工期短縮や品質・経済性・施工性の向上に積極的に取り組む方針だ。

(日刊建設工業新聞様より引用)