三井住友建設/斜張橋ケーブル点検ロボット開発/UAV使い全周撮影

 三井住友建設は5日、茨城工業高等専門学校、山口大学と共同で、斜張橋ケーブルの点検ロボットを開発したと発表した。無人航空機(UAV)を使って斜張橋のケーブル最頂部に上げた撮影ユニットが、自動制御で等速降下しながらケーブルを撮影する。撮影ユニットに備えた4台のカメラが、死角を作ることなくケーブル全周を撮影するため、点検作業の安全性と正確性の向上が期待できる。
 斜張橋ケーブルの点検は、望遠目視や高所作業車を用いた近接目視、ロープを使って点検員が主塔から降下しながらの直接目視などで行われているが、点検可能な高さ制限や安全対策、交通規制が必要となるほか、点検手法によってはケーブル上部などに死角が生じるといった課題があった。
 開発した点検ロボットは、ビデオカメラと自動制御装置を組み合わせた撮影ユニットと、UAVによる昇降ユニットで構成している。UAVでケーブルを上昇した点検ロボットは、最頂部で両ユニットが切り離されると、昇降ユニットが自由落下し、続いて自動制御された撮影ユニットが等速降下しながらケーブルを撮影する。
 撮影ユニットは、内蔵した移動量計測装置によってロボットの移動距離と回転角度を計測して等速落下するように自動制御する。さらに1台当たり120度の範囲を撮影するできるカメラを4台備え、落下しながらケーブル全周を撮影。撮影した動画や画像は、地上で回収後すぐに画像結合システムによってパノラマ画像化し、その場でケーブル損傷の部位と程度を確認できる。
 撮影ユニットをケーブル最頂部に上昇させるだけで自動で撮影するため、複数のケーブルの撮影を短時間で行える。今後は実橋への適用を進め、橋梁の点検・評価業務の効率化を図る。

(日刊建設工業新聞様より引用)