九州北部豪雨/九州整備局、福岡県/筑後川右岸復旧技術検討委が報告書提出

 7月の九州北部豪雨で被災した筑後川右岸流域の本格的な災害復旧のあり方を検討するため九州地方整備局と福岡県が設置した「筑後川右岸流域河川・砂防復旧技術検討委員会」(委員長・小松利光九州大学名誉教授)は、河川事業と砂防事業、地域の対策が連携した復旧の基本的な考え方を盛り込んだ報告書をまとめ22日、九州整備局と県に提出した。報告書の内容は県が今後まとめる復旧事業計画や朝倉市などが策定中の復興計画に反映させる。
 報告書の手交に先立ち小松委員長は「気候変動などにより災害外力は大きくなってきている。今後、同様の災害が全国各地で起こる可能性がある。組織の縦割りを排除し、横の連携、自助・共助・公助の連携、あらゆる手段を総動員しないと今後の災害には対応できない」とコメント。
 増田博行局長は「今後、河道が埋まった河川の本格的な復旧が進められる。福岡県、大分県、朝倉市などとしっかりと連携し、復旧・復興に取り組む」、福岡県の小路智県土整備部次長は「報告書の内容を踏まえ、地元の声や支援を頂き、市や村と連携を深めながら一日も早い復旧・復興に尽力する」と話した。
 報告書では急流河川での局地的かつ猛烈な降雨により、洪水に加え土砂、流木が流出したことが被害拡大の要因になったと分析。一定規模の降雨への対応として実施するハード対策は50年に1回の確率で発生が見込まれる降雨を整備目標流量に設定し、河道の拡幅や複断面化、35渓流での砂防堰堤などの整備、上流からの土砂・流木を一時的にため込む河道内貯留施設の設置などを盛り込んだ。
 今回の災害と同規模以上の降雨に対しては浸水実績を活用した住宅・避難所の配置検討、河川水位計の設置などの対策を提案した。

(日刊建設工業新聞様より引用)