九州北部豪雨/石井啓一国交相、業界トップに支援要請/土砂災害対応で協力必要

 石井啓一国土交通相は、九州北部豪雨災害への支援を建設業界トップに要請した。10日に来庁した日本建設業連合会(日建連)の山内隆司会長、全国建設業協会(全建)の近藤晴貞会長、全国中小建設業協会(全中建)の豊田剛会長と会い、福岡、大分両県を中心に大きな被害をもたらした今回の災害への対応について、「地域の守り手」となる建設業界の協力を得て進めていきたいとの考えを伝えた。
 12日で発生から1週間が経過した今回の豪雨災害では、同日時点で両県合わせて25人が死亡、22人がなお行方不明のまま。大量の土砂などの影響で捜索が長期化する恐れも出ている。
 石井国交相による支援要請は、10日に省内で行われた建設事業関係功労者への表彰式に出席するため来庁した山内、近藤、豊田各会長に対し、直接口頭で行われた。
 現地では当面、重機による流木の処理や堤防の補強、土砂崩落対策などの対応が急務。二次避難先の確保など被災者の生活面の対応も今後は課題になるとみられる。石井国交相は、11日の記者会見で早期の激甚災害指定に向け、「テックフォース(緊急災害対策派遣隊)などを活用して被害状況調査に協力していく」と表明。インフラ復旧に対する国の補助率を引き上げる激甚災害指定による自治体の負担軽減に全面協力する姿勢を示した。
 こうした取り組みと併せた業界トップへの支援要請は、「土砂災害の恐れが残る現場での作業にゼネコンの活躍がほしい」(毛利信二事務次官)との思いから行われたものとみられる。
 今回の豪雨災害に対して業界側では、日建連九州支部が8日に災害対策本部を設置。九州地方整備局から災害協定に基づく物資支援の要請があり、ブルーシート、土のう、かき板、スコップ、ペール缶、一輪車を配送した。全建傘下の福岡県建設業協会は県の依頼で木造仮設住宅の準備に取り掛かったほか、ボランティア用のブルーシート、土のう、手袋などを提供する手配を進めている。大分県建設業協会は被害の大きい日田市の要請で道路啓開作業に当たっており、日田支部に所属する約70社の全会員企業が出動。孤立解消に向けた作業などに奮闘している。
 ほかに、栃木県建設業協会が国交省の土地・建設産業局を経由して九州整備局に大型土のう袋100袋の提供を申し出るなど、他地域からの協力の動きも出始めている。

(日刊建設工業新聞様より引用)