全中建/自治体工事で「歩切り」認識、会員調査で判明/3年以内離職率は25%超

 全国中小建設業協会(全中建)は1日、会員アンケートの結果を明らかにした。受注した工事の歩切りについて、国は一部を除いてほぼなくなったものの、自治体は価格に対する歩切りの割合を示す「歩切り率」が1・1~10・0%とする回答が目立ち、市・町はそれが回答の約半数を占めた。20%以上という回答もあった。
 調査は16年10~11月に約2280社を対象に行い、808社(35・4%)が回答した。
 16年4月以降に会員企業が受注した工事の発注者別の歩切り率は、国が「0・01~0・05%」という回答が65・5%に達し、全中建は「一部を除きほぼなくなった」と受け止めている。都道府県も0・01~0・05%との回答が47・0%で最も多かった。一方、市と町は「1・1~10・0%」との回答がそれぞれ42・2%、47・2%と半数近くを占めた。「参考見積単価で切られている」「設計事務所が2割ほど歩切りしている」などの指摘があった。
 予定価格が「事前公表」という回答割合は、都道府県が67・2%、市が50・0%、町が56・8%、村が75・2%。「予定価格が適正」という回答割合は国が55・3%、都道府県が42・2%、市が34・3%、町・村が42・6%。小規模工事の価格や歩掛かりが実勢を下回るとの指摘もあった。積算基準が「適正でない」との回答は国、都道府県、市、町・村の4者とも50%以上を占め、資材価格と労務単価の見直しを求める意見が多かった。工期は「適正でない」が4者とも70%以上、設計変更が「適正でない」は4者とも60%以上だった。
 低入札調査の基準価格は、都道府県、市、町、村とも予定価格の「89~85%」という回答が最も多かった一方で、「90%」以上との回答もそれぞれ10%以上あった。最低制限価格の最多回答は都道府県、市、村が「89~85%」、町は「79~75%」。改正公共工事品質確保促進法など担い手3法が都道府県、市、町・村には「浸透していない」との回答が49%以上あった。
 人材関連の質問では、技術者を15~17の各年度(17は予定)とも「採用していない」が約50%に達し、人員の確保が難しい状況が浮き彫りになった。離職に関する調査を初めて行い、15年度の離職者は10~20代(回答割合21・5%)、離職は3年以内(25・6%)がそれぞれ最も多かった。

(日刊建設工業新聞様より引用)