全建/土木工事の設計変更で発注機関に改善要望へ/工事一時中止にも課題

 土木工事の設計変更の改善を多くの地域建設会社が求めていることが全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)の調査で明らかになった。工事初期に設計変更が必要となる事象が発生した工事は国で57%、都道府県で42%、市区町村で41%あり、発注段階で変更が予想された工事も少なくなかった。設計変更協議は速やかに行われているが、工事一時中止に関するガイドラインなどに基づく中止措置でも、発生費用が支払われない工事が複数あった。全建は発注機関に改善を求める方針だ。
 15年度に契約・竣工した国(直轄工事)、都道府県、市区町村、その他発注の土木工事のうち会員企業が単体で行った556件の工事について分析した。予定通りの利益を確保できたのは国と市区町村の工事でともに64%、都道府県は46%にとどまった。利益が「予定をかなり下回った」と「赤字」の合計は国が19%、都道府県が28%、市区町村が17%。理由は「積算との乖離(かいり)」が最も多かった。
 発注段階で設計変更が予測できたという回答は国で43%、都道府県で34%、市区町村で35%に達した。設計変更の回数は、各発注機関とも2回以内が約80%を占め、数量と工期延長のセットが最多。変更後の請負金額は「適正」という回答が各発注機関とも70%を超えたが、「適正でない」も15~17%あった。変更の内容は「納得できた」が各発注機関とも74%以上となった。
 設計変更協議は、各発注機関とも「速やかに開催」という回答が約70%に達していた。ただ、受注者に責任のない理由で工事中止に相当する事態になったのは国29%、都道府県19%、市区町村13%。このうち都道府県と市区町村は、一時中止に関するガイドラインなどに基づく中止措置が実行されなかった割合が70%を超えた。
 過去の工事を含めると、変更が明らかな事象があっても設計変更に応じてもらえなかったという回答が56%を占めた。会員企業からは、ガイドラインの運用徹底や変更概算金額の提示を求める意見などが目立った。
 全建は、着工前の段階から課題が多いとみて、発注機関との地域懇談会・ブロック会議などで改善を要請する。

(日刊建設工業新聞様より引用)