凜/東京メトロ鉄道本部改良建設部・井上千草さん/現場が働きやすい環境整備を

 前身の帝都高速度交通営団時代から事務職員として勤務。父が務める職場でもあり、幼い頃から父の働く姿を通して、東京圏の地下鉄網を整備・運営する仕事を見続けてきた。
 公共機関という固いイメージが強く、当初は役所のような堅苦しさを感じていた。それでも配属先では父のことを知る職員たちから気さくに声を掛けられ、職場の雰囲気にも徐々に慣れていった。父にも同じ組織で働く大先輩として仕事の悩みなどを相談できた。
 実際に働くと、職員のつながりの強さなどファミリー的な面も見られた。そうした職場環境だったからこそ「女性ながら長年働き続けられた」と振り返る。
 建設関係や安全管理の部門など、さまざまな部署を回り、現場の第一線で働く人たちを支えてきた。現在は東西線の駅改良工事などを管理する第三工事事務所で総務課長を務める。現場などの地元関係者からのクレーム処理を初めて担当し、戸惑いもあった。
 慣れない業務に苦労も多いが、対外的な現場業務に関する負担を総務部門が吸収することで、工事担当の技術職員がスムーズに仕事ができる環境が実現する。
 04年4月の民営化から10年以上が経過し、組織や業務の変革も進んだ。長年培った経験を次代を担う若手に伝えながら、今後も変わらず東京圏の交通インフラを支える組織の一員として日々の業務に励む。
 (いのうえ・ちぐさ)

(日刊建設工業新聞様より引用)