北陸整備局新潟港湾空港技調/新潟市で講演会開く/リプレイサブル桟橋実証実験を報告

 北陸地方整備局の新潟港湾空港技術調査事務所(新潟技調)がこのほど新潟市内で開いた講演会=写真上=で、桟橋上部工の維持管理をより簡単にすることができるリプレイサブル桟橋上部工の実証実験の概要などが報告された。日本海洋コンサルタントが担当するリプレイサブル桟橋上部工の実証試験計画検討業務の履行期限は18年2月28日。早ければ18年度に上部工床版を取り付けて行う現地実証実験が始まることになりそうだ。
 リプレイサブル桟橋上部工は、延長333メートルの伏木富山港新湊地区北1号の既存岸壁を75メートル延伸する事業に用いる。上部工の床版は、舗装が一体のプレキャスト(PCa)構造を採用し、個々の床版を取り外しできるようにする。
 現地で行う実証実験では、施工性や耐久性、経済性などを確認して、他現場も含めた適用性を検証する。
 施工性では、リプレイサブル床版の製作、取り付け、交換は現場施工の実例がないので、施工精度の検討が必要との考えに立ち、桟橋の出来形管理基準案を作成し、実証実験を通じて、作成した出来形管理基準案の妥当性を確認する。
 耐久性については、床版の接合部の座金、アンカーボルトにはさびにくい材質のものを使うが、それでも想定を超えて腐食が進む可能性があるかどうかを調べる。ゴム支承は連続、断続の両方を用いて、両者の違いによる部材の腐食特性を確認する。
 経済性では、現場施工事例がないため、想定する施工歩掛かりを作成し、実証試験を通じて、作成した歩掛かりの妥当性を確認する。
 このほか、取り外しをしない床版に比べて詳細点検費用が縮減できるはずだが、検証が必要との考えにたち、実証実験で、一般的な桟橋とリプレイサブル床版の模擬詳細点検を行って、経済性を比較し検証する。
 リプレイサブル桟橋は、桟橋上部工のスラブ部分をPCa化して、塩害などで劣化した際に個々の床版を簡単に交換できるという特徴を持つ。
 桟橋の上部工コンクリートには塩害による劣化が最も生じやすく数多くの劣化事例が報告されている。過去の調査によれば早ければ10年、平均的にみても供用後20~30年で大規模補修などの対策を行うことが多く、この早期劣化がライフサイクルコスト(LCC)を大幅に増大させる原因となっている。こうした課題解決に向け、港湾空港技術研究所と日本埋立浚渫協会は共同でリプレイサブル桟橋上部工を開発。実験室レベルの実験では実際の桟橋に導入可能なことが確認されている。
 新潟技調主催の講演会は今回で18回目。新潟市歴史博物館副館長の伊東祐之氏による「新潟港の繁栄と開港の意義」と題した講演も行われた。

(日刊建設工業新聞様より引用)