厚労省、国交省/建設職人基本法基本計画案を提示/適正な代金・工期設定が重要

 ◇一人親方の労災保険加入促進
 厚生労働、国土交通両省は、建設工事従事者安全健康確保推進法(建設職人基本法)に基づき閣議決定する基本計画の案を15日に開かれた専門家会議に提示した。すべての建設工事を対象に、従事者の安全と健康の確保に向け講じていく施策を明記。労働安全衛生法に基づく最低基準の順守徹底に加え、適正な請負代金と適切な工期を設定することが重要だとした。
 両省は、基本計画の骨子案への一般からの意見募集を経て取りまとめた計画案を、同日に第2回会合を開いた建設工事従事者安全健康確保推進専門家会議(委員長・蟹澤宏剛芝浦工大教授)に提示した。今回の議論を踏まえて基本計画案をまとめ、政府が6月に閣議決定する。
 計画案では、死亡災害が後を絶たない現状を重く受け止め、安全と健康を確保する環境整備や、「労働者」には該当しない「一人親方」への対処、処遇改善や地位向上による中長期的な担い手確保の必要性を示した。
 工事請負契約での安全衛生経費については、実態を把握した上で下請まで適正に支払われる実効性ある施策を検討・実施するとした。週休2日の実現や労働時間の短縮に向け、請負契約で適切な工期を設定するとし、やむを得ない理由で工期内に完了しない場合には適切な工期延長を行う環境を整備するとした。加えて、工事が過度に集中しないよう、施工時期の平準化を図ることも盛り込んだ。
 安衛法の対象外の一人親方への対処として、任意とされる労災保険の特別加入制度への加入を積極的に促進すると明記。現場で労働の実態がある人は労働者として扱うよう改めて周知・指導を行うとした。
 安全確保と併せ、健康に対する意識も高めるため、工事従事者のメンタルヘルス対策や熱中症対策など、心身の健康を確保する自主的な取り組みも促す。
 安全と健康の確保には、工事従事者の処遇改善や地位向上も不可欠との観点から、社会保険加入の徹底や建設キャリアアップシステムの活用、働き方改革の推進も明記した。墜落・転落災害防止策を充実させるための調査・検討も行うとしている。

(日刊建設工業新聞様より引用)