国交省ら/単価合意書も電子化へ/18年度から、印紙税負担が不要に

 国土交通省らが18年度からシステムを運用する公共工事の電子契約で、総価契約単価合意方式で受発注者が取り交わす「単価合意書」も電子化されることが分かった。建設工事や建設コンサルタント業務などを対象にしたシステム開発の中で、単価合意書も電子データでやり取りできるよう一連のシステムに組み込む。これにより、契約書と併せて印紙税を負担する必要がなくなる。
 電子契約システムは、17年度末完成を目指し国交省、農林水産省、防衛省、内閣府(沖縄総合事務局)の4府省による開発が進んでいる。運用開始は18年度としているが、当初からすべての工事や業務を対象とするか、段階的に拡大するかは決まっていない。
 電子契約が導入されれば、現在は紙で行っている契約締結、契約変更、検査、支払い請求といった契約上の一連のやり取りをすべて電子データでできるようになる。受注者にとっては、契約締結時などに発注機関に直接出向く必要がなくなり、負担が軽減する。契約確定や契約変更の時間も短くできる。
 総価契約単価合意方式は、受発注者間で単価を前もって協議・合意しておくことで、設計変更や部分払いに伴う協議を円滑化することができる。国交省は、契約上の受発注者の対等性を確保するために10年度から直轄工事に導入。港湾空港工事を除き、15年度は全工事の8割以上、6000件近くで採用されている。
 単価合意書をめぐっては、14年度に国交省直轄工事を受注した業者を対象に行われた税務調査で、印紙が貼付されていなかった事例が発覚。国交省でも統一的な指導が行われておらず、印紙税納付が案件や業者によってまちまちだったことが明らかになった。これを契機に国税庁は15年度当初に「単価合意書は収入印紙の貼付が必要な印紙税法上の契約書に該当する」との見解を示していた。
 4府省が開発中の電子契約システムが導入されれば、これまで紙の契約書で必要だった印紙税の負担が不要となり、契約書の一部とされる単価合意書も同等の扱いとなる。
 電子契約システムは政府共通のプラットフォームに載せて5年間保守を行う業務を別途発注する予定で、現在、仕様書案に対する意見募集が行われている。

(日刊建設工業新聞様より引用)