国交省ら/東京・日本橋の首都高地下化へ検討本格始動/18年春にも線形案

 東京都中央区の日本橋上空を通る首都高速道路の地下化に向けた検討が本格始動した。国土交通省、東京都、中央区、首都高速道路会社は1日、地下化の線形案や事業スキームなどを話し合う「首都高日本橋地下化検討会」(座長・森昌文国交省技監)の初会合を開き、計画の実現に向けた課題や検討スケジュールを確認した。18年春の第2回会合で地下化の対象区間とルート案、同夏の第3回会合で概算事業費や事業スキームについてそれぞれ議論した後、都市計画変更などの行政手続きに入る。
 初会合の冒頭、座長の森技監は「単なる老朽化対策の工事にとどまらず、魅力ある地域の再生に向け、日本橋周辺の街づくりと連携し、関係者間で協力して取り組んでいきたい」とあいさつした。委員からは「首都高の大規模更新と街づくりの再開発計画が合わさったこの機を捉え、しっかりと協力していく」「都市の価値を高めるパイロット計画になれば」など前向きな意見が聞かれたという。
 地下化の検討対象となる日本橋区間は、1964年の東京五輪前年に開通した都心環状線の竹橋ジャンクション(JCT)~江戸橋JCT間(東京都千代田区~中央区、延長約2・9キロ)にある。既設ルートは高架橋の真下を流れる日本橋川と並行している。
 日本橋川沿いでは、日本橋一丁目中地区など5地区で民間の都市再開発事業が計画されており、首都高の地下化と一体的に事業が進められる。立体道路制度の活用を視野に、地下化する首都高と構造上一体となった再開発施設建築物の開発も検討されている。
 国交省によると、日本橋区間の地下化は2020年東京五輪の後に着工する見通し。建設期間は最短でも10年以上で、建設費は数千億円に上るとみられる。
 初会合では、輻輳(ふくそう)する地下構造物への対応や施工・完成時の日本橋川の河川流下能力の確保などの技術的課題のほか、周辺で進む再開発計画との調整の必要性が指摘された。
 地下利用が密な区間だけに、線形案の作成は「針の穴に糸を通すような」(沓掛敏夫国交省道路局企画課道路経済調査室長)作業になるが、国交省、都、首都高速会社の3者が、18年春までに実現可能なルートを1案まとめる。線形案の作成に当たり、再開発事業を計画する民間事業者からの意見を検討会に参加する中央区を中心に吸い上げ、案に反映させる。
 費用負担のあり方を、概算事業費と同時に議論の俎上(そじょう)に乗せられるかは未定。事業スキームでは施工手順を「できるだけ細かく出したい」(沓掛室長)考えだが、具体的な工期を明示するかは決まっていないという。

(日刊建設工業新聞様より引用)