国交省/ゼロ国債工事の前払金調達支援/特例保証、17年内から実施

 国土交通省はゼロ国債などを活用して発注する公共工事の受注者への資金繰り支援策として、前払金保証事業会社による金融保証を実施する。17年度中に請負契約を締結しても年度内に前払金が支出されない工事の受注者が対象。18年度に入って前払金が支払われるまでのつなぎ資金を調達する際、前払金保証事業会社が前払金額の範囲内で全額を保証し、金融機関の融資を受けやすくする。
 ゼロ国債工事などでは、受注者が決まっていても、着工資金となる前払金は新年度にならないと受け取れない。国交省は受注者が着工に必要な資金の調達に支障を来すことを想定。資金調達の円滑化を図るため、前払金保証事業会社が債務保証する特例措置を2008年度に導入した。ただ、ゼロ国債は従来、補正予算で設定していたため、金融保証の実施時期は2~3月。17年度は初めて当初予算でゼロ国債が約1400億円計上され、12月にも請負契約を結ぶ工事が出ることから、この特例措置を11月に前倒しで講じる。
 対象は、17年度内に前払金が支払われない公共工事(ゼロ国債・県債・市債工事など)の受注者。ただし低入札価格調査の対象になった工事には適用しない。保証範囲は18年度に発注者が支出予定の前払金相当額。国交省のシミュレーションでは、1000万円の融資を1カ月間受ける場合、保証料と金利の負担は合計3万円程度と試算している。
 国交省は20日付で「いわゆるゼロ国債工事等に係る金融保証の実施について」と題した土地・建設産業局長名の文書を、地方整備局、都道府県、政令市、建設業108団体、銀行協会(全国銀行協会、全国地方銀行協会、第二地方銀行協会)、前払金保証事業会社3社(北海道、東日本、西日本)などに送付した。
 ゼロ債金融保証による借入金の経営事項審査(経審)での事務取り扱いに関する文書(土地・建設産業局建設業課長名)も同日付で登録経営状況分析機関などに送付。ゼロ債金融保証で金融機関から受けた借入金は、経審の経営状況分析で申請する負債合計額から控除できることを周知した。
 通常は補正予算で手当てするゼロ国債を当初予算で設定することで、18年度に支出する工事について、17年度中に計画的な発注手続きができるようになる。こうした措置を通じて、公共工事の施工時期を平準化。閑散期となる4~6月の施工量を増やすことで、建設業の働き方改革の推進や建設現場の生産性向上に役立てる考えだ。

(日刊建設工業新聞様より引用)