国交省/ドローンで海洋施設点検を効率化/19年度にガイドライン策定

 国土交通省は、沖合や港湾にある構造物や設備などの海洋施設の点検をドローン(小型無人機)を使って効率化する。作業員の減少・高齢化や老朽施設の増加と同時に、足場が悪くアクセスの難しい海洋施設ならではの課題に対応するのが狙い。同省の委託事業として今後3年かけて実際の現場で検証した後、19年度にドローンを活用する海洋施設の点検ルールを確立し、ガイドラインを作る。
 27日開いた産学官でつくる「海洋分野の点検におけるドローン技術活用に関する連絡会」で報告した。
 国交省は9月、ドローンによる海洋施設の点検実証に着手。日本海事協会(代表)、ClassNKコンサルティングサービス、海上・港湾・航空技術研究所、ブルーイノベーションの4者で組織する共同事業体に委託して実証を進めている。今後3年かけて、ドローンで取得した画像・計測データの位置関係を正確に把握する方法や、損傷の有無を近接目視と同程度に判別する方法などを検証してもらう。
 19年度に今回の実証で明らかになった効果や課題を踏まえ、ドローンによる海洋施設の点検の対象範囲や項目といったルールを確立。官民の点検作業員向けのガイドラインにまとめる。
 ドローンの活用による点検の効率化が有効な海洋施設として、主に地方自治体が管理する消波ブロックをはじめ、民間事業者が管理する洋上風力発電施設(着床式・浮体式)、天井が高い港湾貨物倉庫の高所部などを想定している。いずれも足場が悪かったり、アクセスが難しかったりするが、現在は目視点検で腐食などを調べている。
 国交省は今回の取り組みとは別に、洋上風力発電施設用の海底送電線の点検に「海のドローン」と呼ばれる自動運転の小型潜水機の活用を推進する準備も進めている。

(日刊建設工業新聞様より引用)