国交省/中小・中堅企業の担い手確保・育成支援/モデル事業に7件選定

 国土交通省は地域の中小・中堅建設企業や教育訓練機関などがグループを組んで技能労働者を戦略的に確保・育成する取り組みを支援する。モデル性の高い取り組みを公募し、7日に選定結果を発表した。土工の情報化施工に必要な要素を教育する標準カリキュラムの作成や、定時制高校の生徒を対象に地域で学びながら働ける場を構築するなどの取り組みを7件選んだ。300万円を上限に経費を補助する。
 16年度第2次補正予算のうち、建設技能人材の戦略的な確保・育成に向けた経費の一部を充て、地域の建設産業関係者が一体となった担い手の確保・育成事業を支援する。他企業の参考となるモデル性の高い取り組みを支援し、成果の水平展開を図るのが目的だ。
 選定された支援事業を見ると、教育訓練カリキュラムの作成など訓練実施に向けた企画・準備が目立つ。16年10月に開校した職人育成塾(高松市)は内装工事業者に加え、資材メーカーや職業能力開発大学校の協力を得て、17年度に向けてカリキュラムを見直す。即戦力となる内装施工の職人を育てるカリキュラムを新たに構築する。
 日本機械土工協会を代表とするグループは、i-Construction(建設現場の生産性向上策)に取り組む技能者、技術者を育てるため、土工の情報化施工で必須の要素全般に関する標準カリキュラムを作る。マンション計画修繕施工協会はマンション大規模修繕工事のうち、塗装・シーリング・防水の一連の改修工事を手掛ける多能工を育成するカリキュラムや各種テキストを作成する。
 全国建設産業教育訓練協会が代表のグループは、3次元(3D)起工測量や3D設計データ作成などの技能・技術を身に付ける無人航空機(UAV)技能者育成コースの事業化に向けた準備を進める。
 技能者や技術者を対象とした訓練を実施するグループもある。長野県建設業協会は降雪の少ない地域で豪雪災害が起きても地域の中小・中堅建設企業が他地域の応援なしで対処できる体制を築くため、豪雪地域の熟練オペレーターによる教育訓練を実施。建機レンタルなどを手掛けるキナン(和歌山県)を代表とするグループは、ICT(情報通信技術)建機による施工や3D出来形管理などの施工管理を中心に機械操縦の実習を実施する。
 新規入職促進のため、首藤造園(大分県)を代表とするグループは、地域の教育機関と連携。定時制高校の生徒を対象に「地域で学びながら働ける場所」を提供することで将来の担い手確保につなげる。

(日刊建設工業新聞様より引用)