国交省/働き方改革推進、民間工事でモデル事業実施/現場の長時間労働見直し

 国土交通省は18年度、建設産業の働き方改革の推進に向けた施策を展開する。週休2日を前提とした適正な工期設定など、公共工事の取り組みを民間工事にも浸透させるため、実態調査や先導的モデル事業を実施。技術者の長時間労働是正に向けた検討のほか、女性技能者の入職・定着に取り組む企業や団体の課題解決を支援する。建設業許可といった申請書類の簡素化・電子化も検討する。=2面に関連記事
 18年度予算の概算要求で、2億円(新しい日本のための優先課題推進枠)を計上。建設産業の働き方改革に関連し▽民間発注工事などにおける働き方改革の推進▽建設技術者の働き方改革の推進▽建設業における女性の働き方改革の推進▽建設業許可などの電子申請化に向けた検討-の4項目を盛り込んだ。
 国交省は不動産と鉄道、電力、ガスの4分野を対象に、各業界団体と民間発注者、建設業団体が連携した関係者による推進体制を構築する。民間工事の実態調査を行い、発注プロセスや工期設定・管理の方法について現状を把握。他産業での先行事例も調査する。
 週休2日の確保などに取り組む民間発注者を対象に、先導的なモデル事業を実施。工期改善に向けた課題抽出や解決策の検討を支援する。実態調査や先行事例の収集・分析、先導的モデル事業の成果を、全国の民間工事現場に水平展開するとともに、政府が8月に策定した「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」の見直しにも適切に反映する。
 現場の施工管理業務だけでなく、書類作成など事務的な業務も多い現場技術者は、長時間労働が常態化しているという。長時間労働の是正に向け国交省は現場実務の見直し、書類作成時間の短縮などで調査検討を実施。ICT(情報通信技術)の進展を踏まえた現場労働時間の短縮・平準化を検討する。優良な施工管理事例の導入手順や効果などの周知啓発にも取り組む。効果的に優良な事例を収集・整理し、講習会などを通じて普及を図る。
 国交省は官民共同で取り組む「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」(14年8月策定)で、女性技術者・技能者数を5年後に倍増する目標を設定した。女性技術者は増加傾向にあるものの、女性技能者が伸び悩んでいることから、女性技能者の活躍推進に取り組む企業や団体を支援。入職や定着など課題解決に向けコンサルティングを行う。
 現場だけでなく建設企業全体の業務効率化を支援する観点も重要。そこで建設業許可や経営事項審査といった申請事務の簡素化も検討。将来的に電子申請化を検討するための調査にも取り組む。

(日刊建設工業新聞様より引用)