国交省/業法改正へ個別課題提示/社保加入を許可要件に、適正工期設定の取り組み推進

 国土交通省は19日、中央建設業審議会(中建審、国交相の諮問機関)と社会資本整備審議会(社整審、同)の下に設置している合同の基本問題小委員会を開き、建設業法の改正に向けた個別課題と検討の視点を示した。担い手の確保・育成の観点から、社会保険未加入業者の建設業許可・更新を認めない仕組みや技能労働者の制度的位置付けを提示。働き方改革推進に向けた受発注者双方の取り組みも論点に挙げた。
 建設業の社会保険加入促進の取り組みは、技能労働者の処遇改善による担い手確保と、適正に保険料を負担する企業による公正・健全な競争環境の構築が目的。国交省は12年度に社会保険未加入対策を開始した。加入率は着実に上昇しているが、2月末時点で建設業許可業者の3保険(雇用、健康、厚生年金)の加入率(推計値)は92・3%と、なお未加入企業が存在している。
 国交省は、法令で加入義務がある未加入企業を建設業許可業者から排除するため、社会保険加入を許可要件化する方向性を提示した。現行法で建設業許可が不要な500万円未満の軽微な建設工事に流れるといった「加入逃れ」を防ぐため、発注者に対し下請を含め加入企業に限定するよう要請するなどの対応を検討。加入の原資となる法定福利費相当分を含め、適正な請負金額での下請契約の推進なども論点に挙げた。
 現行法で位置付けのない技能労働者について、建設現場で技能者の果たすべき役割を踏まえ、制度的位置付けを検討する方針も示した。将来へのキャリアパスも意識し▽技能・経験を有する技能者配置による建設工事の品質確保▽技能者の処遇改善による担い手の確保▽技能者の育成を通じた生産性向上-の三つを検討の視点に提示した。
 政府は昨年8月、建設業への時間外労働の罰則付き上限規制の適用に向けた取り組みの一つとして、官民の建設工事を対象とする「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」を策定した。一方、建設業団体では働き方改革に向けた自主的な取り組みが進んでいる。
 こうした状況を踏まえ、国交省は「適正な工期設定ガイドライン」に記載されている受発注者双方の取り組みを法令や約款などで制度化することで、働き方改革の一層の推進を図る考えを示した。主な取り組みとして▽受注者(元請)は違法な長時間労働につながる「工期のダンピング」を行わない▽下請契約も長時間労働の是正や週休2日の確保などを配慮した適正な工期を設定▽下請代金はできる限り現金払いを実施▽発注者は施工条件などを明確化し適正な工期で請負契約を締結▽予定工期での工事完了が困難な場合は受発注者双方協議の上で適切に工期変更-などを例示した。

(日刊建設工業新聞様より引用)

国交省/業法改正へ個別課題提示/社保加入を許可要件に、適正工期設定の取り組み推進

 国土交通省は19日、中央建設業審議会(中建審、国交相の諮問機関)と社会資本整備審議会(社整審、同)の下に設置している合同の基本問題小委員会を開き、建設業法の改正に向けた個別課題と検討の視点を示した。担い手の確保・育成の観点から、社会保険未加入業者の建設業許可・更新を認めない仕組みや技能労働者の制度的位置付けを提示。働き方改革推進に向けた受発注者双方の取り組みも論点に挙げた。
 建設業の社会保険加入促進の取り組みは、技能労働者の処遇改善による担い手確保と、適正に保険料を負担する企業による公正・健全な競争環境の構築が目的。国交省は12年度に社会保険未加入対策を開始した。加入率は着実に上昇しているが、2月末時点で建設業許可業者の3保険(雇用、健康、厚生年金)の加入率(推計値)は92・3%と、なお未加入企業が存在している。
 国交省は、法令で加入義務がある未加入企業を建設業許可業者から排除するため、社会保険加入を許可要件化する方向性を提示した。現行法で建設業許可が不要な500万円未満の軽微な建設工事に流れるといった「加入逃れ」を防ぐため、発注者に対し下請を含め加入企業に限定するよう要請するなどの対応を検討。加入の原資となる法定福利費相当分を含め、適正な請負金額での下請契約の推進なども論点に挙げた。
 現行法で位置付けのない技能労働者について、建設現場で技能者の果たすべき役割を踏まえ、制度的位置付けを検討する方針も示した。将来へのキャリアパスも意識し▽技能・経験を有する技能者配置による建設工事の品質確保▽技能者の処遇改善による担い手の確保▽技能者の育成を通じた生産性向上-の三つを検討の視点に提示した。
 政府は昨年8月、建設業への時間外労働の罰則付き上限規制の適用に向けた取り組みの一つとして、官民の建設工事を対象とする「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」を策定した。一方、建設業団体では働き方改革に向けた自主的な取り組みが進んでいる。
 こうした状況を踏まえ、国交省は「適正な工期設定ガイドライン」に記載されている受発注者双方の取り組みを法令や約款などで制度化することで、働き方改革の一層の推進を図る考えを示した。主な取り組みとして▽受注者(元請)は違法な長時間労働につながる「工期のダンピング」を行わない▽下請契約も長時間労働の是正や週休2日の確保などを配慮した適正な工期を設定▽下請代金はできる限り現金払いを実施▽発注者は施工条件などを明確化し適正な工期で請負契約を締結▽予定工期での工事完了が困難な場合は受発注者双方協議の上で適切に工期変更-などを例示した。

(日刊建設工業新聞様より引用)