国交省/構造物維持管理にICT導入/ロボットで点検支援、IoTやVRで施工管理も

 国土交通省は7月31日に開いたICT(情報通信技術)導入協議会(議長・建山和由立命館大教授)の第5回会合で、維持管理でICTを導入する当面の分野を示した。ロボットによるインフラ点検支援の試行や、設計や複雑な工事の段取りなどに3次元(3D)データを活用。維持管理を見据えてのり面や舗装をICT施工するなど、モニタリング、点検、補修工事の各段階に適したICTの導入・活用を進める。
 2025年度までに建設現場の生産性2割向上に向けたロードマップ案によると、19年度までにICT活用工事を、土工、舗装、浚渫、橋梁、トンネル、ダムといった工種に広げるとともに、維持管理分野にも導入するとしている。
 協議会で国交省は、維持管理でICT導入を図る当面の分野(素案)として、▽施工履歴データの蓄積とモニタリング初期値の活用による管理の高度化▽先進的なインフラ点検支援技術などの利用▽3D設計による意思決定の迅速化▽IoT(モノのインターネット)による施工管理の迅速化▽ICT施工による自動制御▽ITモニタリングによる補修・補強効果の確認-を挙げた。
 先端技術を取り入れたロボットを点検作業に活用。点検記録の作成を支援するロボット技術を現場に試験導入する。IoTや仮想現実(VR)などの技術を駆使して施工管理を迅速化。現地立ち会いの待ち時間や書類の削減につながるIoT技術の適用を許容する。
 維持を視野に入れたICT工種としてのり面工と舗装工を挙げた。16年度に直轄工事で開始したICT土工の周辺構造物となるのり面工にも導入。17年度から新設路盤工を対象に始まったICT舗装工の範囲を、アスファルトの敷ならしや路面切削などにも広げる。
 協議会では直轄工事で取り組んでいるICT土工を、小規模工事に展開するための課題と対策も検討した。国交省はICT活用工事の裾野を地域の中小建設業に拡大する方策として、地方自治体発注の現場を支援するモデル事業を実施。北海道と沖縄を含む全10ブロックのうち8ブロックでモデル工事に取り組んでおり、残り2ブロックも調整中となっている。

(日刊建設工業新聞様より引用)