国交省/浚渫工にCIM試行導入/17年度発注工事から、全工程で3Dデータ活用

 国土交通省は、浚渫工事現場の生産性向上策としてICT(情報通信技術)の全面活用に乗りだす。同省が17年度に発注する浚渫工の一部でCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の試行導入を開始。工事前後の測量・設計や検査なども含む浚渫工の全工程で、海底地形を面的・立体的に把握できるCIMの3次元(3D)データを一貫して活用する。
 CIMの試行導入を柱とするICT浚渫工の実施方針は、6日開いた有識者でつくる「港湾におけるICT導入検討委員会」(委員長・岩波光保東工大大学院教授)で報告した。
 CIMの試行導入は、国交省が17年度に発注する浚渫工のうち、▽ポンプ浚渫工▽グラブ浚渫工▽硬土盤浚渫工▽岩盤浚渫工▽バックホウ浚渫工-の5工種の各一部で行う。具体的な適用件数は未定。
 試行工事では、3Dデータを着工直前に行う測量や設計で実際に掘る浚渫土量の算出、工事中に行う出来形管理、竣工後に行う工事の品質検査に必ず活用する。
 施工業者の選定に当たっては、総合評価方式の工事入札の公告・説明書と特記仕様書に3Dデータの活用を条件として明示する。併せて着工済みの案件を念頭に、工事を受注した業者が希望すれば3Dデータの活用に必要な工事費を上乗せした設計変更にも応じる。
 国交省は浚渫工でCIMを試行導入するため、▽マルチビーム測量機を用いた深浅測量マニュアル(調査・測量・設計)▽3Dデータを用いた港湾工事数量算出要領(施工)▽3Dデータを用いた出来形管理要領(同)▽3Dデータを用いた出来形管理の監督・検査要領(検査)-の4種類の技術基準類を16年度内に策定する。
 ICT浚渫工は、建設現場の生産性向上策i-Constructionの港湾分野での先駆けとなる。国交省は18年度に防波堤など陸上の港湾構造物の全工程を対象に、CIMの導入が柱となるICT活用工事の試行を始める。

(日刊建設工業新聞様より引用)