国交省/港湾ICT、18年度に活用工種拡大/基礎工・消波ブロック据付工で試行

 ◇桟橋設計にCIM
 国土交通省は18年度から、港湾工事の生産性向上策としてICT(情報通信技術)活用工種を広げる。現在は浚渫工でICT活用を試行しているが、18年度からは試行対象に防波堤などの基礎工や消波ブロックの据え付け工を加える。桟橋の設計や工事ではCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の試行導入も始める。
 20日開いた有識者会議「港湾におけるICT導入検討委員会」に報告した。ICT活用の拡大方針案の柱は、▽ICT浚渫工のさらなる推進▽ICT活用事業の拡大▽CIMの活用-の3点。
 このうち、ICT活用事業の拡大では、同省発注の港湾工事で試行する工種を広げる。17年度から試行している浚渫工に加え、新たに18年度から防波堤や護岸、岸壁などの基礎工と、護岸などに設ける消波ブロックの据え付け工でも試行する。
 基礎工の試行では、ICTのツールとして「4次元(4D)ソナーシステム」を活用する。基礎材を水中に投入するための作業船に装備した超音波測深装置から基礎材などの水中構造物に音波を照射し、基礎材のリアルタイム動体計測を可能にする。
 消波ブロックの据え付け工の試行では、「作業船位置誘導管理システム」を活用する。作業船のブーム先端にGPS(衛星利用測位システム)を搭載し、捨て石の投入や据え付けの目標位置をリアルタイムでパソコンに表示して重機オペレーターに提供する。
 基礎工と消波ブロック据え付け工でのICT活用によって、作業の安全性向上が期待できる。いずれも水中で資材の投入などを誘導する潜水士の安全確保にもつながるとみている。
 国交省は新たな試行の成果や課題などを踏まえ、18年度中に両工種のICT活用工事に関する技術基準類や積算基準を整備する。
 このほか、18年度はCIMの試行導入も桟橋の設計や施工で行い、港湾工事のICT活用試行で初めてになる設計での3次元(3D)モデル化に取り組む。さらに、現在の試行では施工前後の工程にとどまるICT浚渫工での実際のICT活用を施工にも広げる。

(日刊建設工業新聞様より引用)