国交省/無電柱化、生活道路にも拡大へ/既設も占用制限検討

 国土交通省は、道路上の電線を地中に埋設する「無電柱化」をさらに普及させるため、電柱の設置を制限している制度の適用範囲を広げる。現在は災害時の緊急輸送道路で電柱の新設を禁止しているが、新たに歩行者や自転車の走行も多く幅員が狭い生活道路に対象を広げ、既設電柱にも制限をかけて撤去と無電柱化を一気に進める。年内に作る無電柱化推進計画で制度拡大のおおよその時期を打ち出す方針だ。
 15日に東京都内で開かれた「無電柱化を推進する市区町村長の会」(会長・吉田信解埼玉県本庄市長)の17年度定期総会で、来賓として出席した国交省の森山誠二道路局環境安全課長が明らかにした。
 無電柱化を推進するための新しい対策として、道路法令に基づく新設電柱の占用制限制度の適用範囲を広げる。現在は緊急輸送道路に事実上限定し、直轄管理国道では新設を全面禁止、地方自治体管理の道路で新設の禁止を促している。新しい対策では、車や歩行者、自転車などの通行が輻輳(ふくそう)していたり、幅員が著しく狭かったりする道路も対象にする。歩行者として児童などの要配慮者や自転車の利用が多い自治体管理の生活道路が多く該当する見通しだ。
 併せて、緊急輸送道路やこれらの生活道路では、電線管理者の利益への配慮も前提に、既設電柱にも占用制限をかける。無電柱化の取り組みの実効性とスピードを一気に上げる狙いがある。
 今後、国交省は無電柱化推進法で道路・面整備事業時に電線管理者に定められている電柱の新設禁止と既設撤去の責務規定について、その実効性を電柱の占用制限制度の中でも担保できるようにするための道路法令の改正を検討する。
 現在、全国には電柱が計約3500万本あり、毎年約7万本のペースで増え続けているという。国交省は、現行の第4次社会資本整備重点計画(15~20年度)で「市街地等の幹線道路等の無電柱化率」を、14年度の16%から20年度には20%へと引き上げる目標を設定している。

(日刊建設工業新聞様より引用)