国交省/無電柱化普及へ直轄国道でPFI試行/設計・施工・維持管理を一括発注

 国土交通省は17年度から、道路上の電線や通信ケーブルを地中に埋設する「無電柱化」の新たな普及策としてPFIを試行する。最初に国が直轄管理する国道で数件導入。電線などを収容する共同溝の設計・施工・維持管理を一括して民間に任せる。建設業など幅広い業種からの参入を促す。試行で得られた成果や課題を地方自治体に伝え、全国的な普及を目指す。
 17年度予算案で必要経費を新規計上した。
 直轄国道で試行する無電柱化事業のPFIは、あらかじめ設定した運営対価を公共機関が民間事業者に長期にわたって分割払いする「サービス購入型」と呼ばれる方式を採用。有料道路事業のような設備投資回収に充てる運営収入が見込めない中で、民間事業者の安定的な収入を確保する。
 試行に合わせ、民間事業者に払う運営権対価の担保として同事業に設定できる国庫債務負担行為の制度も拡充。設定年限を現在の5年から15年に延ばす。試行1件当たりの標準的な発注ロットは未定という。
 PFIを試行するのは、割高な工事コストが障壁となり、自治体が管理する道路を中心に無電柱化事業が計画通りには進んでいないため。電線・通信ケーブルを収容する共同溝の土木工事費の標準コストは1キロ当たり3・5億円程度。4月の熊本地震で電柱の倒壊被害が多発したことも教訓に、民間のノウハウと資金を最大限活用して無電柱化を加速させる。
 国交省によると、現行の無電柱化事業では整備延長が年間平均260キロ。過去30年間でピークだった04~08年度(年間平均440キロ)と比べて大きく落ち込んでいるのが現状だ。
 国交省は無電柱化の加速に向け、直接埋設のような低コスト工法の実証も進める。先の臨時国会で成立した無電柱化推進法に基づき、国の責務として戦略的に電柱をなくしていくための無電柱化推進計画の策定にも乗りだす。

(日刊建設工業新聞様より引用)