国交省/現場打ちコンクリ、施工ポイント確認で品質向上へ/橋梁下部とトンネル対象

 国土交通省は現場打ちコンクリートの品質向上に向けた取り組みを試行する。コンクリートの初期欠陥の抑制と表層品質の向上が目的。施工状況を把握するチェックシートと、表層を目視で評価するシートを用いて発注者が確認を行う。対象工種は橋梁下部とトンネル。北海道開発局と内閣府沖縄総合事務局を含む全地方整備局がそれぞれ1現場以上で試行する。
 国交省は土木工事施工管理基準に沿って施工中の工程や出来形、品質を管理。生コンクリートの打設については、製造や運搬、打ち込み、締め固めなどの各段階で、材料・配合、水セメント比、スランプといった物理特性を確認・把握している。
 今回の試行は、物理特性とは違う施工中のポイントを確認する取り組みで、「竣工後の長い供用期間中に重大な破損につながりかねない前兆現象を施工中につかむのが狙い」(官房技術調査課)としている。橋梁下部(橋台躯体工、橋脚躯体工)と、トンネル(覆工コンクリート工)の2工種について、「コンクリート施工状況把握チェックシート」と「表層目視評価シート」の2種類の用紙を使って発注者が実施する。
 チェックシートは、準備や運搬、打ち込み、締め固めといった各段階ごとにチェック項目を設定。橋梁下部用では、「予備のバイブレーターを準備しているか」(準備)や「横移動が不要となる適切な位置にコンクリートを垂直に降ろしているか」(打ち込み)といった施工の基本事項を確認する。トンネル用でも「練り混ぜてから打設終了までの時間は適切か」(運搬)や「天端の吹き上げ口周辺に打ち込み当初の残留コンクリートはないか」(打設)などを確認する。
 実施の時期や回数は、橋梁下部は1橋脚・橋台当たり2回以上、トンネルは1トンネル当たり2回以上。ともに1回目は打設の初期段階に行う。改善すべき事項があった場合、次の打設作業にフィードバック。均質・緻密で一体性のあるコンクリート構造物の構築につなげる。
 目視評価は、脱型から完成検査までの間に、チェックシートで確認した同じ箇所を確認する。評価項目は、橋梁下部が「沈みひび割れ」「表面気泡」「打ち重ね線」など、トンネルが「剥離」「気泡」「水はしり・砂すじ」などで、それぞれ4段階で評価する。改善事項がある場合は監督職員と受注者と協議の上、必要に応じて対応を検討する。
 コンクリートの品質向上の取り組みは、東北地方整備局が先行して試行を実施。チェックシートと目視評価の詳細に関する手引案をまとめている。

(日刊建設工業新聞様より引用)