国交省/設計変更指針の活用、土木工事監督職員は約6割/対等協議に効果

 国土交通省の直轄土木工事で、監督職員の約6割が設計変更に関するガイドラインを活用していることが同省の調査で分かった。ガイドラインを特段用いないが内容を協議して設計変更する職員を合わせるとほぼ100%に達した。受発注者が対等な立場で協議できるなどガイドラインの活用効果を評価する声が出る一方、受注者側からの増加費用の明示などで不十分な点もあり、内容をより周知することが今後の課題として浮き彫りになった。=2面に関連記事
 設計変更ガイドラインの策定や改定は、適切な設計変更などを求めた改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)とその運用指針を踏まえた措置。国交省の全地方整備局、北海道開発局、沖縄総合事務局で15年9月にガイドラインの改定がすべて完了した。
 ガイドラインの現場での活用状況を把握するため、同省は全地方整備局などの土木工事を監督する職員を対象にアンケートを実施。3月時点で主任監督職員568人、監督職員577人の計1145人から回答を得た。
 ほぼすべての職員がガイドラインの存在を知っていたが、15年度に改定されたことは約1割が知らなかった。ガイドラインに基づいて協議し設計変更した職員は一般土木で約6割、その他工種で約5割。これらに、ガイドラインは特段活用しないが内容について協議し設計変更した人数を加えると、ほぼすべての職員が工種を問わず受発注者による協議に基づき適切に設計変更を行っていた。
 受注者に出す指示書に変更見込み概算額を記載、または記載しない理由をすべての指示書に明記した職員は73%。概算額を記載した場合に算出条件なども明記したのは64%となった。記載しない理由として、軽微な変更や、受注者との協議で確認などが挙がった。
 工事を一時中止または一部一時中止した場合、受注者から基本計画書が提出されたと答えたのは8割。このうち一時中止に伴う増加費用(概算額)が記載されていたのは半数だった。一時中止に伴い発注者側から工期短縮を指示したのは1割に満たなかった。受注者から工期短縮計画書を提出したのは約3割で、うち計画書に工期短縮に伴う増加費用(概算額)の記載があったのは6割程度だった。
 受注者のガイドラインの理解度については、「よく理解している」と「ある程度理解している」が合わせて約6割となったが、一般土木D等級では約3割にとどまった。ガイドライン活用のメリットには、「工事金額や工期を変更する際の協議が円滑に行われる」(32%)、「受発注者が対等な立場で協議ができる」(27%)、「工事一時中止や工期短縮に伴う増加費用の考え方が明確になった」(19%)などが挙がった。

(日刊建設工業新聞様より引用)