国交省/調査・設計業務の平準化策本格検討/繰り越し・国債積極活用

 国土交通省は調査・設計業務の履行期限の平準化策を検討する。品質確保の観点から年度末の履行期限集中を防ぐため、翌年度への繰り越し制度や複数年の国庫債務負担行為を積極活用する方向で検討。適正な履行期間を確保した上で、履行期限の平準化を図る。業務発注のサイクルも見直し、建設生産システム全体で発注・施工時期の平準化を進める。
 20日に同省で開く「調査・設計等分野における品質確保に関する懇談会」(座長・小澤一雅東大大学院工学系研究科教授)で、履行期限の平準化に向けた今後の方向性を提示し、議論を深める。
 国交省は測量、地質調査、土木関係建設コンサルタント業務を対象に、履行期限の業務件数比率を4~12月に25%以上、1~2月に25%以上、3月に50%以下とする当面の目標を設定している。繰り越し制度を適切に運用するよう、財務省が作成した繰り越しガイドブックを発注部局などに周知。この結果、繰り越しの割合は13年度が2・6%、14年度が9・8%、15年度が10・8%と増加している。一方、3月が履行期限の業務の割合は13年度が66・8%、14年度が63・3%、15年度が59・3%と着実に減少してはいるものの、当面の目標値を上回っている。
 履行期限が3月に集中する要因として「契約時期と履行期限の設定時期」や「履行期限の変更」などが挙げられる。懇談会で国交省は、今後の取り組みとして、▽当初履行期間の適正な設定▽適正な履行期間を確保するための繰り越しの拡大▽建設生産システム全体で平準化を図るための業務発注サイクルの見直し-の3点を提示。適正な履行期間を確保した上で、履行期限の平準化を図る方策について議論する。
 国交省は工事の発注・施工時期の平準化策として、16年度第3次補正予算に約3000億円の国庫債務負担行為(ゼロ国債)を計上。17年度予算案にも当初予算案としては初めてゼロ国債を盛り込んだ。ゼロ国債を使う工事を発注するには、調査・設計業務の発注時期や履行期限の見直しも必要になりそうだ。

(日刊建設工業新聞様より引用)