国交省/週休2日の工事発注拡大/17年度から、工期設定支援システム適用

 国土交通省は建設業の働き方改革の一環として、17年度に週休2日の工事発注を拡大する。週休2日の工期が設定できるシステムを土木工事に原則適用。準備・後片付け期間の見直しや受発注者間の工事工程の共有なども実施する。週休2日の実施で増加した経費を支払うなど休日拡大の環境も整備する。これらによって17年度の週休2日工事は2000件(16年度モデル工事154件)に上ると想定している。
 同省は、14日に省内で開いた「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」(座長・小澤一雅東大大学院教授)で、週休2日など休日拡大に向けた今後の施策を提示。17年度の直轄工事の発注方針案も示した。
 歩掛かりの日当たり施工量を基に工種ごとの所要日数を自動算出できる「工期設定支援システム」を原則としてすべての土木工事(維持工事を除く)に適用。工期の算定方法を統一するとともに、過去の類似工事実績と比較して工期の妥当性を確認し、適正な工期を確保する。
 工事の準備と後片付け期間をそれぞれ実態調査に基づき改定する。鋼橋架設やPC橋、舗装など8工種を対象に標準期間を設定。16年度下期に改定した7工種と合わせて主な工種がそろうことになる。最低限の期間という位置付けで、各発注者が標準期間を基にしながら現場の実態に即した期間を設定する。
 受発注者間で工事工程を共有する取り組みを直轄の全土木工事で原則化する。全体工期を左右する作業工程(クリティカルパス)や、関連する未解決問題への対応者・対応時期を共有し、受・発注者の責任分担も明確化。施工途中で受注者に責任のない工程遅れが生じた場合は適切に工期変更を行う。
 週休2日で施工すると現状より工期が長くなり、安全施設類の費用や現場事務所のリース料など経費がかさむ。企業のコスト増に対応するため、週休2日を実施した期間に応じ、共通仮設費を0・21%、現場管理費を1・07%で補正し後精算できるようにする。
 日給労働者の収入減少にも対応。直轄工事で適用する低入札価格調査基準を引き上げる。基準額の算定式を見直し、労務費の算入率を現行の95%から100%に変更。直轄工事では労務費を削らないとの方針を明確に打ち出し、労務費のダンピングを防ぐ。
 施工時期の平準化策も講じる。17年度予算案で、次年度分の工事を支出を伴わずに先取り発注できる国庫債務負担行為(ゼロ国債)を当初予算で初めて設定。さらに2カ年国債は約1500億円(16年度予算約700億円)と倍増させる。
 国や地方自治体がそれぞれ公表する公共工事の発注見通しを地域ブロック単位で統合して公表する取り組みも推進。東北地方整備局管内で先行実施している取り組みを全国に広げる。地区ごとに各発注機関の見通しを一元的にリスト化し閲覧できるようにする。
 国交省は週休2日の実現を支援するさまざまなツールを17年度の工事発注で活用するとともに、地方自治体にも普及を図り、公共工事全般で休日拡大を推進する考えだ。

(日刊建設工業新聞様より引用)