国交省/適正工期設定ガイドライン案提示/8月に関係省庁申し合わせ

 国土交通省は28日に東京都内で開かれた建設業の働き方改革に関する協議会(議長・古谷一之官房副長官補)で、適正な工期を設定するためのガイドラインのイメージを示した。工期設定に加え、施工時期の平準化や社会保険料の確保、生産性向上に関する取り組み内容も明記。時間外労働規制の適用に向けた環境整備につなげる。8月に開く関係省庁連絡会議でまとめる。
 ガイドラインは、罰則付きの時間外労働規制の適用に向け、官民すべての建設工事で適正な工期設定などが行われるようにするのが目的。働き方改革を通じて建設業の担い手を将来にわたって確保し、発注者・国民の利益につなげる。
 基本的な考え方として、受注者は、下請を含め工事従事者が時間外労働規制に抵触する長時間労働を前提とした不当に短い工期とならないよう適正な工期で請負契約を締結。発注者も、建設業の長時間労働の是正や休日確保に配慮し、施工条件を明確化して適正な工期で請負契約を結ぶ。民間工事では受注者が工期設定の考え方などを適切に説明することも明記する。
 具体的な取り組みとして、▽適正な工期設定・施工時期の平準化▽社会保険の法定福利費や安全衛生経費の確保▽生産性向上-の3項目を列挙。工期設定では工事の性格や地域の実情、週休2日の確保などによる不稼働日などを考慮し、請負代金に適切に反映させる。受注者は工期のダンピングを行わず、設計図書と現場状態が一致しない場合など工期変更の必要がある場合は発注者と協議する。
 毎年度の発注見通しの公表や、工期末の集中回避などで施工時期の平準化を推進。適正な工期設定で法定福利費や安全衛生経費などにしわ寄せが生じないよう、下請契約を含め適正代金での契約締結も明記する。
 長時間労働の是正や週休2日の実現に向け、ICT(情報通信技術)の積極活用や技能労働者の多能工化、プレキャスト製品の活用などで建設現場の生産性を向上させることを盛り込む。
 ガイドラインは、次回の関係省庁連絡会議で「関係省庁申し合わせ」となる。国の発注工事ではガイドラインに沿った取り組みを徹底し、自治体や独立行政法人にもガイドラインの順守と取り組み強化を要請。民間発注団体にもガイドラインを周知し、これに基づき工事を実施してもらう。

(日刊建設工業新聞様より引用)