国交省/RC鉄道橋の新設設計基準見直し/17年秋から、迅速復旧可能へ

 国土交通省は今秋から、コンクリート構造の鉄道橋の新設設計技術基準を見直す作業に入る。昨年4月の熊本地震で橋の被害が多発したのを教訓に、耐久性を高めたり、迅速な復旧を可能にしたりする設計法を探る。RC鉄道橋の中でも代表的な上・下部が構造上一体となったラーメン橋の設計法の合理化も検討する。2020年ごろまでに見直す。
 RC鉄道橋の新設設計技術基準は、鉄道営業法に基づき、在来線や新幹線を営業しているすべての鉄道事業者向けに国交省令で運用している。他の鉄道施設構造物の設計技術基準と同様、おおむね10~15年ごとに見直しており、今回の見直しは04年以来となる。鉄道橋の中でもRC橋と同様に多い鉄橋の設計技術基準は12年に改正。現在はトンネルの設計技術基準の見直しも進めている。
 RC鉄道橋の新設設計技術基準の見直しでは、主な検討課題に、▽施工・維持管理との連携を考慮した設計体系▽安全性の向上▽設計・施工の合理化▽地震に強い支承部の設計法-などを列挙した。
 地震に強い支承部の設計法の検討は、熊本地震で道路橋も含めて支承部材の損傷が多発したのを教訓に行う。具体的には、鉄筋の配置をより密にして壊れにくくする設計法の導入を検討。損傷が生じても復旧にかかる時間を極力短くできるようにする手法も探る。
 設計・施工の合理化では、ラーメン橋の上部(桁)と下部(橋脚)の接合部の設計法を検討。具体的には、過密で複雑に入り組んでいるケースが多い鉄筋の配置などを簡素化する設計法の導入を探る。最終的に施工の難易度を下げられるようにしたい考えだ。
 ラーメン橋は構造上、地震の揺れによる変形を抑えられる。支承部材の設置も不要で、建設費を削減できるため、RC鉄道橋の中でも数が多い。
 国交省によると、国内にある在来線の鉄道橋は約10万橋。構造別の詳細な数は不明だが、RC橋の多くが架け替えや大規模改修を必要とする築造年数に達しているとみられている。

(日刊建設工業新聞様より引用)