国土強靱化/地域計画、18年度までに全都道府県策定へ/地元建設業の業務継続支援

 東日本大震災を教訓に13年12月に施行された国土強靱(きょうじん)化基本法で、すべての地方自治体に求められている「国土強靱化地域計画」の策定が、18年度までにすべての都道府県で完了する見通しとなった。大半の都道府県の計画が、今後の大規模災害に備え、防災・減災や復旧・復興の担い手となる地元建設業の支援を盛り込んでいる。
 内閣官房国土強靱化推進室によると、現時点で国土強靱化地域計画を策定していない都道府県は福島、福井、熊本、沖縄の4県。
 このうち、今月中に国土強靱化地域計画の策定・公表を目指している熊本県は、昨年4月の熊本地震を教訓に、大規模災害発生前後の防災・減災や復旧・復興の担い手となる地元建設業の人材確保・育成策を打ち出す予定だ。計画の最終案には業界や教育機関と連携し、求人・求職情報の共有や建設産業の魅力発信、就労環境の整備、資格取得の支援を進める戦略を列挙している。
 既に計画を策定した43都道府県の大半も同様の地元建設業の人材確保・育成策を打ち出している。
 17年度中に国土強靱化地域計画の策定・公表を目指しているのは福島、福井の2県。このうち、福島県は今月16日から計画の検討案に対する一般からの意見募集を11月17日までの期限を設定して始めた。検討案では大規模災害の発生後に損壊の危険がある被災建築物による二次災害を防ぐため、建築士を対象にした「被災建築物応急危険度判定士」の有資格者数を20年度までに16年度の1849人から3000人へと増やす目標を設定している。
 福井県は、国土強靱化地域計画の骨子案をまとめており、基本目標に県の公共施設の被害最小化や迅速な復旧・復興を掲げる。
 18年度に国土強靱化地域計画の策定・公表を目指す沖縄県は、30年ごろの沖縄の将来像をまとめた県政の中長期基本構想「沖縄21世紀ビジョン」の防災・減災施策を最大限反映させる方針だ。
 政府は、国土強靱化地域計画を策定して耐震化などの防災・減災対策に取り組む自治体に対し、継続して18年度も国の補助金や交付金を優先的に配分する方針だ。今後の課題には、今月1日時点で45団体にとどまる市区町村の計画策定をできるだけ早く普及させることを挙げている。

(日刊建設工業新聞様より引用)