土木管理総合試験所/路面下ビッグデータ共有システム開発/AI活用、LCC最小に

 土木管理総合試験所は、道路・軌道の路面下の空洞や埋設物、劣化状況などの情報をビッグデータ化して共有するシステムを開発し、18年春にサービスを開始する。維持管理の計画、調査、設計、工事に関わるユーザーが基礎データとして使うことで、ライフサイクルコスト(LCC)の最小化を実現する。
 国内約70万本の道路橋の定期点検が義務化されたのをはじめ、舗装体の大規模修繕、埋設管などの老朽化やそれに起因する道路陥没など、戦前・高度経済成長期に構築されたインフラの維持管理が急務とされる。
 開発した「ROAD-S(ロードス)」は、人工知能(AI)を活用し、地中情報の超高速診断を地図データと同期させて保存・共有するシステム。地中情報はレーダー探査車両を走らせながら取得する「橋梁床版の劣化診断データ」「舗装体の劣化診断データ」「路面下の空洞診断データ」の4種類を予定している。
 ロードスのウェブサイトに申請登録後、地図上にアップロードされた調査ポイントを任意の範囲で選択して診断条件を選ぶとアラート機能により、初期判断が可能となる。
 劣化状況などの確認が必要となる調査ポイントや調査範囲では、簡易版診断データをダウンロードすることも可能で、維持修繕の緊急度や詳細調査の重点箇所などの判断に役立つ。
 複数年の診断データを保管するため、経年変化を考慮した劣化予測への活用もでき、合理的なLCCマネジメントにつながる。
 今後は、並行して開発を進める新型地中レーダー探査装置を実用化するとともに、各自治体が保有するパトロール車両などを使った計測やクラウドサービス化を目指す。海外での事業展開も視野に入れているという。

(日刊建設工業新聞様より引用)