埼玉県内/病院の移転建替相次ぐ/リハビリ室拡大など医療・療養環境充実へ

 埼玉県内で病院の移転建て替えが相次いでいる。老朽化対策だけではなく、周辺の医療機関との競争の中で、医療・療養環境を充実させるため、移転を機にリハビリテーション室や手術室、待合スペースの拡大、高度医療機器の導入などを図る病院も少なくない。病床数は建て替え前と同じでも、医療法で定める基準以上に床面積が拡大する傾向もあり、プロジェクトが大規模化していることもうかがえる。
 医療法人蒼龍会武蔵嵐山病院(嵐山町太郎丸135、157床)は、18年10月の開院を目指し、東松山市上唐子地区で新病院の建設を進めている。規模はS造4階建て延べ8753平方メートル。
 県内で病院の移転建て替えが続いていることについて、同病院は「基本的には築30年以上の施設が多いことが背景にあるのではないか」とする一方、「医療法改正(2001年)で一般病床の病室面積が1床当たり4・3平方メートル以上から同6・4平方メートル以上に引き上げられた。新基準に対応しなければ適切な医療の障害になるという思いもある」という。建て替え後は新たに磁気共鳴画像装置(MRI)も導入する予定だ。
 医療法人社団明日佳埼玉あすか松伏病院(松伏町松葉1の5の7、130床)は、現病院から700メートルほど離れた松伏町松葉1の5の7の敷地を購入。18年8月の竣工へ向け建て替え工事を実施中だ。新病院はRC造5階建て延べ5315平方メートルの規模。「老朽化のため現在地での建て替えも検討したが、敷地に余裕がなく、移転して建て替えることにした」という。
 医療法人三和会東鷲宮病院(久喜市桜田3の9の3、163床)は、18年11月オープンに向け久喜市桜田2の6の5で新病院を建設中。規模はS造5階建て延べ9807平方メートルとなる。
 同病院は1984年に合併前の旧鷲宮町で唯一の入院設備を持つ医療機関として発足し、地域医療を進めてきた。同病院は「済生会栗橋病院が急性期診療部門を加須市内に移転する計画を進めており、久喜地域の医療情勢が変化してきたことを踏まえ地域医療機能を強化したい」と話す。現在の敷地内での増築には限界があり、MRIも導入予定のため移転建て替えに踏み切った。
 医療法人社団博翔会桃泉園北本病院(北本市深井5の66、196床)は、近隣の北本市深井3の75ほかの敷地で新病院建設を進めており、18年10月の開院を目指している。規模はS造5階建て延べ6698平方メートルとなる。

(日刊建設工業新聞様より引用)