大手建機メーカー/相次ぎデモセンター開設/国内でICT関連事業強化

 国土交通省が進める建設現場の生産性向上施策「i-Construction」を追い風に、大手建設機械メーカーが国内でICT(情報通信技術)関連事業を強化している。ICT建機の専門部署やデモサイト、研修施設などの開設が相次いでおり、各地の建設現場で高まるICT建機の需要に対応する体制整備が進んでいる。
 住友建機販売は25日、年内に、ICT建機の試乗や操作方法などの研修を行うICT研修センターを、愛知教習センター(愛知県刈谷市)に開設すると発表した。
 既存教習施設の敷地内に、ICT建機で掘削や盛り土、のり面整形などを行える体験施設を整備。当面は2~4台の建機で実演などを行い、全国から見学者を受け入れる。
 親会社の住友建機も昨年7月、ICT建機製造・開発の専門部署となる「ICT戦略推進室」を新設。測量機器メーカーと測量・3次元(3D)データを共有しながら、ICT対応製品の開発体制を強化した。
 日立建機は昨年10月、同社常陸那珂工場の敷地内にデモサイトを設置し、ICT建機の操作研修や情報発信の機能を拡充した。
 デモサイトでは3Dマシンコントロール機能を搭載したICT油圧ショベルやホイールローダーなどを稼働させ、レンタルを中心とするICT建機の受注拡大につなげようとしている。
 同社のICT建機の受注はレンタル部門が中心だが、本年度は売り上げを前年比の3倍に引き上げるのが目標だ。
 GPS(全地球測位システム)による建機の稼働管理や自動制御技術の開発をけん引してきたコマツ。その子会社であるコマツレンタルは昨年6月、宮城県大郷町に「コマツIoTセンタ東北」をオープンさせた。同社のICT建機の研修・講習施設は全国に10カ所あり、東北では大郷町のほかに福島県郡山市にも同種のデモ施設を置いている。
 大郷町の施設では現在、数台の建機が稼働しているが、今秋には新型機を投入し、デモ施設をリニューアルすることを検討しているという。
 同社の村上仁東北スマートコンストラクション推進部副部長によると「(デモ施設で)セミナーを開くと毎回ほぼ満席になる」と言い、東北の自治体や企業の担当者らがICT建機の操作や販売の動向に強い関心を持っていることをうかがわせる。

(日刊建設工業新聞様より引用)