大林組/屋外設備機器・建設現場向け防音壁開発/頂部に音響管設置、騒音を大幅低減

 大林組は7日、屋外設備機器からの騒音や建設現場での工事騒音などを効率的に低減できる音響管付き防音壁を開発したと発表した。音響管には、入射した音と逆位相の音を反射する機能があり、その反射した逆位相の音が騒音と重なって音を打ち消し合う効果がある。防音壁の頂部に設置することで、従来よりも防音壁を小型化でき、設置コストを低減すると同時に、日照や景観への影響も抑えられる。
 ビルの屋上や屋外などに設置される設備機器から発生する騒音は、敷地境界線上で法定の騒音基準を満たさなければならず、基準を超える場合には対策が必要になる。省エネを目的に自然換気窓を開放して外気を取り入れることで室内の温度を調節する施設も増えつつあり、設備機器の騒音対策の重要度が一段と高まっている。
 開発した「サイトピアニシモ」は、音響管を防音壁の頂部に設置することで、音の回折点が2カ所に増え、減衰効果が高まる。この減衰効果と騒音を打ち消す干渉効果を効率的に組み合わせることで、優れた騒音低減効果を発揮する。
 高さ4メートルの設備機器用のサイトピアニシモを設置したシミュレーションでは、同じ高さの従来の防音壁を使用した場合に比べ、周辺環境への騒音の影響がエネルギーで約80%、騒音レベルで最大7dBA低減された。建設現場用は神奈川県内の道路工事現場で実証を行い、最大8dBAの騒音低減効果を確認した。
 6メートルの高さの防音壁が必要な場合、サイトピアニシモを使えば従来の防音壁の約7割の高さで同等の騒音低減効果が得られる。材料や設置作業の削減、防音壁を支える基礎を縮小でき、コストの低減につながる。
 設備機器などをより敷地境界に近い場所にレイアウトでき、設計の自由度が向上する。設備機器のレイアウトが同一であれば、外周の防音壁を低く抑えられるため、環境への影響を軽減できる。

(日刊建設工業新聞様より引用)