大田建協、全建総連東京都連/労働者供給事業活用へ連携/初の労働協約締結

 東京都大田区内の建設会社で組織する大田建設協会(小林光一会長)と、全建総連東京都連合会(菅原良和委員長)は、「労働者供給事業」を活用した連携に取り組む。人材不足に悩む協会と仕事量の確保を望む地元の職人をマッチングさせるのが狙い。建設協会の会員企業(60社)がそれぞれ東京都連と労働協約を結び、会員企業の現場に連合会に加盟する大田区内の職人組合5団体から労働者を供給する。建設団体と職人組合との協働・連携による労働協約の締結は全国で初めてという。
 労働者供給事業は厚生労働相の許可を受けた労働組合などに認められている。
 協約によって、建設協会の会員企業の現場で人材が不足した場合、連合会が同会に加盟する▽大森建設組合▽東京土建一般労働組合大田支部▽首都圏建設産業ユニオン城南支部▽東京南部建設技能組合大田地区支部▽東京都建設組合大田地区支部-の5団体から労働者を供給する。
 こうした取り組みを支援している大田区によると、会員企業側には人材確保、職人側には一定の賃金保証、労災保険や健康保険の適用といった安心して働ける環境が得られるなど、双方にメリットがあるという。一人親方にも現場ごとに労災保険を適用する。
 大田区内では、建設協会の会員企業のような地場ゼネコンの現場で人材不足が顕在化し、地元の職人は仕事量の不足に悩んでいたが、情報共有の仕組みがないため両者の要望を調整することができなかったという。
 協会と連合会は8日、大田区役所で松原忠義区長に協約の締結について報告した。
 松原区長は「協会にも職人にもメリットがある。区内の建設産業の発展につながれば」と期待を述べた。
 小林会長は「あくまでもスタートラインに立っただけ。これから良い形で進められるよう努力したい」と抱負を述べ、菅原委員長は「全国に広がることを期待している」と語った。

(日刊建設工業新聞様より引用)