宮城県/CLT普及促進へ補助事業開始/6月8日まで提案受付、17年度は2件選定

 宮城県は10日、県産CLT(直交集成板)の普及を促すため、CLTパネル工法などで木造ビルを新設する企業や市町村を支援する「県産材・木のビルプロジェクト推進事業」の企画提案公募手続きを開始した。CLTを活用した木造建築物の建設費の2分の1以内(上限5000万円)を助成する。県は6月8日まで提案を求め、同月中に2件の助成先を選ぶ予定だ。
 企画提案では、地域要件などは設けていない。CLTやLVL(単板積層材)を使用した木造ビル(3階建て以上が望ましい)を新設することが条件となる。具体的には、▽CLTパネル工法▽木材使用量の3分の1以上に県産CLT・LVLを使用する従来の工法-を採用するよう求めている。
 助成対象に選ばれた企業や市町村は、県や設計団体らで構成する「宮城県CLT等普及推進協議会」と協力しながら、来年3月までにCLT建築物を完成させる必要がある。
 県は本年度当初予算に、CLTの普及推進のための経費として1億43百万円を計上した。補助事業は県農林水産部林業振興課みやぎ材流通推進班が担当している。
 CLTは、欧州で開発された木材パネルで、木造の中高層建築への適用が可能とされ、非住宅建築物への活用などが期待されている。
 同協議会は宮城県がCLTの活用促進を図るため、昨年2月に設立した。会長には宮城県森林組合連合会の齋藤司代表理事会長が就いた。2回目の総会を今年6月に開くことにしている。
 同協議会は設立初年度、CLTに関する勉強会や構造見学会、先進地視察などを行った。産学官が連携して部材生産の低コスト化や地域条件を見据えた設計・施工技術の確立などを図り、需要の創出・促進につなげることを目指している。
 同県内では、ナイス(横浜市、平田恒一郎社長)がCLTとRC造の平面混構造を日本で初めて採用して多賀城市で建設を進めていた「仙台物流センター事務所棟」が11日に完成した。
 同社は東日本大震災の津波で被災した事務所を建て替えるに当たり、CLT建築を採用。優良みやぎ材の認定を受けた宮城県産スギ材をラミナ(挽き板)に用い、CLTとRC造との平面混構造を実現した。

(日刊建設工業新聞様より引用)