日建連/建築施工BIMの実用書作成/導入から展開までポイント整理

 日本建設業連合会(日建連)の建築生産委員会(蔦田守弘委員長)は、建築施工でのBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用促進を目的としたガイド=写真は表紙=をまとめた。導入または導入後の活用推進に取り組む技術者向けの実用書で、導入から展開までのポイントなどを会員アンケートや失敗例を踏まえて整理した。ホームページから無償でダウンロードできる。
 作成したのは「施工BIMのすすめ-成功につながる施工BIMスタートアップガイド2017」。導入編の「BIM入門」「BIMを始めよう」、導入済みの企業にも役立つ展開編「BIMを広めよう」と、アンケート結果で構成。合意形成、干渉チェック、施工図、点群データといったBIMの特徴や活用事例、人材育成や組織上の必要な環境整備などを解説した。製品名も記載し、導入コストは100万~200万円(パソコン、ソフトウェア、トレーニング費)と試算した。
 展開編では、「BIM推進のコツ」に、▽目的の絞り込み▽作業所長への売り込み▽メリットとデメリットの発信-などを挙げた。費用対効果の説明は難しいものの、不具合の解消など生産性が「結果的に向上する」というメッセージを入れた。成功事例だけでなく、社内に普及させるための課題や手だてなども盛り込んでおり、過度なデータ入力が作業効率の低下を招いた事例なども紹介した。
 施工BIMを巡っては、会員企業の取り組みに差が広がっている。導入したものの活用が滞っている社もあり、BIMの推進を担う技術者向けの実用書として、各社のBIM推進部署のメンバーが主体の「BIM展開検討WG」(リーダー・吉村知郎東急建設建築本部BIM推進部プロダクトデザイングループリーダー)が編さんした。
 建築本部の会員企業のヒアリングとアンケート(16年)を実施。それによると導入企業は7割を超えたが施工での運用は10件以下が7割を占めた。設計から施工部門にデータを問題なく引き継げているのは2社にとどまっていた。運用に先行している社は、全社が工事原価にBIMのコストを組み込み、普及のためにさまざまな取り組みを行っていた。

(日刊建設工業新聞様より引用)