東京都/東京五輪競技施設の整備費見直し/DB発注3会場で増額、全体経費は縮減

 東京都は、2020年東京五輪に向け建設を進めている各種競技施設の整備費の一部を見直した。DB(実施設計・施工一括)発注のオリンピックアクアティクスセンター、海の森水上競技場、有明アリーナの3会場はいずれも、昨年度示したコスト縮減案より増額修正し、他施設のコストを縮減。これにより、都が担当する計8会場(新規恒久7施設、改修1施設)と、その他施設(歩道橋など)を合わせた全体経費は計1828億円(当初計画は2241億円)となった。
 水泳会場の「オリンピックアクアティクスセンター」(江東区)の整備費は、昨年度の縮減案で514億~529億円(当初整備費683億円)としていたが、環境配慮(地中熱利用設備、太陽光発電、太陽熱利用)の経費に3億円、地中障害物・汚染土の処理に38億円が追加で必要になり、567億円に修正した。
 東京湾内の水路を改築し整備するボート・カヌー会場の「海の森水上競技場」は、縮減案の整備費298億円(同491億円)を308億円に改める。環境配慮(遮熱性舗装、太陽光発電、中高木植栽、木材利用)の経費として10億円を追加計上した。
 バレーボール会場などとして使う「有明アリーナ」(江東区)は、縮減案の339億円(同404億円)を357億円に変更。増額分18億円の内訳は▽環境配慮(地中熱利用設備、太陽光発電、太陽熱利用、木材利用、再生水活用)で12億円▽高齢者・障害者のためエレベーター・エスカレーター設置で1億円▽屋根・外壁仕様の精査などで5億円。3会場とも、環境配慮のための追加経費は環境債「グリーンボンド」の発行で賄う方向だ。
 既存施設を改修して整備する「有明テニスの森」(江東区)については競技団体との調整、設計の精査を踏まえ、整備費を110億円(同144億円)に縮減する。都立夢の島公園に設置する「アーチェリー予選会場」(同)の整備費は、施設計画の具体化などの結果、14億円(同24億円)に減らす。「その他施設」の経費は、会場付近の歩道橋を仮設の横断歩道に切り替えることでゼロ(同23億円)にした。
 当初整備費を維持するのは「カヌー・スラローム会場」(江戸川区、整備費73億円)と「大井ホッケー競技場」(品川区ほか、同48億円)の2施設。竣工済みの「武蔵野の森総合スポーツプラザ」(調布市、同351億円)は25日に開業する。
 一連の整備費見直しは、6日の都議会オリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員会で説明された。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が進める建設計画の報告もあり、今月中旬に「有明体操競技場」(江東区、同253億円)が本体着工する見通しが示された。

(日刊建設工業新聞様より引用)