東保証4~9月の取扱実績/請負額1・6%減/中小規模案件の減少目立つ

 東日本建設業保証がまとめた17年度上半期(4~9月)の公共工事の動向によると、前払金保証を扱った工事などの請負金額は前年同期比1・6%減の5兆1841億円だった。半期ベースでは2年ぶりに減少したものの、4年連続で5兆円台を維持した。ただ、5億円以上の大規模な工事などが増加したのに対し、5億円未満の中規模、小規模の請負金額はともに減少しており、手持ち工事量の企業間格差を指摘する声が大きくなりそうだ。
 4~9月に保証を扱ったのは3・5%減の7万5130件、保証金額は5・5%減の1兆9942億円。発注者別の請負金額は、国が7・9%減の6938億円、独立行政法人などが14・2%増の7234億円、都道府県が7・7%減の1兆4826億円、市区町村が0・1%減の1兆9059億円、地方公社が9・7%減の660億円、その他が6・7%増の3120億円だった。
 国は国土交通省関係が190億円増えたが、前年度に環境省福島地方環境事務所から700億円以上の放射性物質除染工事の計上があった反動で大幅な減少となった。独立行政法人などは、日本スポーツ振興センターの国立競技場整備工事や、首都高速道路会社の大型工事が全体を押し上げた。都道府県の請負金額の減少額は1240億円。前年同期に比べて取り扱い件数がほぼ半減し請負金額を300億円以上減らした茨城県のように、前年同期に予算の前倒し執行に取り組んだ自治体が多かった反動が出たとみられる。
 5地区別の請負金額は、東北が10・3%減の1兆3440億円、関東が4・6%増の2兆3065億円、甲信越が0・0%減の4110億円、北陸が1・1%増の2772億円、東海が2・0%減の7438億円だった。
 4~9月の請負金額は、4月に大型工事の計上があったことで前半は堅調に推移したが、累計額は9月から前年同期の水準を下回った。請負金額を工事規模別に見ると、5000万円未満の小規模は3・8%減の9722億円、5000万円以上5億円未満の中規模は6・3%減の1兆9943億円、5億円以上の大規模は4・2%増の2兆2174億円、大規模のうち10億円以上は7・7%増の1兆7312億円。大規模な案件が多かったことで、中・小規模の案件が受注のメインとなる地域建設業者では事業量の不足を懸念する声が多く出そうだ。
 請負金額のうち、17年度発注分は3・6%減の3兆0149億円、16年度以前の過年度発注分(ゼロ国債・継続工事など含む)は1・5%増の2兆1692億円。17年度発注分は、予算の前倒し執行が措置された前年同期とほぼ同水準となっており、大規模案件の押し上げ効果が大きかったことを裏付けている。

(日刊建設工業新聞様より引用)