東大、千葉市/道路維持管理をAI・IoTで高度化へ/システム共同開発・実証着手

 東京大学と千葉市は19日、人工知能(AI)の機械学習とIoT(モノのインターネット)を活用した道路維持管理システム「My City Report」を開発・実証すると発表した。スマートフォンを自動車に搭載して撮影したり、市民が投稿したりした写真から道路の損傷の範囲や程度を自動的に抽出し、データベース化。そのデータを基に補修などの対策を効率的に展開する。
 道路管理業務の高度化・効率化などの効果を見込んでおり、2月に千葉市内で車載カメラを使った道路の路面撮影を開始する予定だ。実証期間は18年度末まで。他の自治体や民間企業も参画する。
 19日に熊谷俊人千葉市長と東大の関本義秀准教授(生産技術研究所関本研究室)ら関係者が千葉市内で記者会見し、開発・実証計画を公表した。
 システムは、千葉市が運用中のICT(情報通信技術)を活用して市民が地域課題を写真で投稿・共有するプラットフォーム「ちばレポ(ちば市民協働レポート)」をベースに、機械学習とIoTによって道路損傷状況を自動的に抽出・分類する機能を新たに導入する。分類されたデータを市の専門職員が再判定し、それをAIが学習。判定精度を高めていく。
 さらに、統計から最も効率的な方法を導き出す手法「オペレーションズ・リサーチ」を組み合わせ、収集したデータから補修やパトロールなどに必要な資源(資材・車両・人材など)の最適な配置を分析・提示する。
 将来的には千葉市だけでなく全国の複数の自治体で共同運営することで、運営費の削減も目指す。
 開発・実証に参画するのは▽東大関本研究室、長井研究室、本間研究室(全体統括など)▽合同会社Georepublic Japan(システムの開発・運用)▽社会基盤情報流通推進協議会(データ収集・配信などへの助言)▽千葉市(運用やシステムへの助言)▽北海道室蘭市(同)▽千葉県市原市(同)▽東京都足立区(同)。オブザーバーとして千葉県の松戸市と市原市、愛知県長久手市も加わる。
 会見で熊谷市長は「日本にとって当たり前のインフラ管理ツールになると思っている」と期待を述べた。

(日刊建設工業新聞様より引用)