海建協会員/17年4~9月受注、15・3%増/過去最高、アジアで大型工事

 海外建設協会(海建協、白石達会長)がまとめた会員企業の17年度上期(4~9月)の海外受注実績は、前年同期比15・3%増の9350億円と上期ベースの過去最高を更新した。バングラデシュの港湾整備事業関連工事をはじめ大型工事が多く計上されたのに加え、「現地法人による営業が着実に受注に結び付いた」(山口悦弘専務理事)。需要は堅調で、通期でも前年度(1兆5464億円)を上回る公算が大きくなっている。
 4~9月は200億円以上の案件が8件(前年同期5件)あったのをはじめ大型受注が目立った。受注実績の内訳は会員企業本体(本邦法人)が107・3%増の3918億円、現地法人が12・7%減の5431億円。大型案件の受注に伴い本邦法人が倍以上に増えた。現地法人は前年同期に好調だった北米が大幅に減少したことが響いた。下期も「引き続き市場は安定して推移する」(山口専務理事)とみている。
 地域別の受注額は、アジア(84・1%増の5884億円)、北米(41・7%減の2366億円)、大洋州(19・9%増の483億円)の順で多く、アジアが全体の60%以上を占めた。この3地域の本邦法人と現地法人の受注額は、アジアが166・7%増の3556億円、25・0%増の2328億円、北米が77・5%減の34億円、40・3%減の2332億円、大洋州が46・4%増の189億円、7・4%増の294億円。
 受注額の国別の順位は、米国(2243億円)、バングラデシュ(1663億円)に次いで、ホテルや病院などの大型工事が増えたシンガポール(1614億円)となった。受注額全体の土木、建築工事の割合は土木31(前年同期18)対建築69(82)に変わった。
 バングラデシュの港湾整備は電源開発を含む過去最大規模の日本の円借款案件。同国での受注は前年同期比で1000億円以上増加し、アジアの受注全体を押し上げた。アジアは交通インフラ、工場、住宅、商業ビル、病院など土木、建築とも需要は堅調。北米は、大型案件が多く受注額が増減しやすいが、「建設投資は旺盛」(山口専務理事)という。
 大洋州はオーストラリア、ニュージーランドを主体に会員企業が受注活動に力を入れている。中東・北アフリカは受注活動に熱心な会員企業が依然多い。日系企業からの受注が多い中南米は投資の先行きを複数の企業が注視している。アフリカは大型の政府開発援助(ODA)に狙いを絞る動きがある。

(日刊建設工業新聞様より引用)