西松建設/車載3Dスキャナーでトンネル変位計測/計測時間6分の1に短縮

 西松建設とシステム開発のマック(千葉県市川市、宮原宏史社長)は26日、3次元(3D)レーザースキャナーによるトンネル内空変位計測システムを開発したと発表した。車載式のため準備や後片付けが容易になり、計測時間が従来方式の6分の1程度に短縮される。トンネルの変位を迅速に把握できるため、掘削作業の安全性と生産性の向上に効果を発揮する。
 トンネル壁面の全体的な変位を把握する手法としては、3Dレーザースキャナーによって壁面全体の形状計測を繰り返し、その差分から変位量を算出する手法が一般的。ただ、従来方式では、計測のたびに機器を設置して手動で操作するので計測にはある程度の時間が必要になる。掘削作業の合間の計測は難しく、日常的な計測には不向きな面があった。
 開発した「車載式トンネル3Dスキャンニングシステム」は、3Dレーザースキャナーやプリズム内蔵型基準球などの計測機器一式を計測車両に搭載。計測作業はタブレット端末での操作で自動で開始されるため、計測箇所への移動・到着後、機器の設置を行わず速やかに計測作業に入ることができる。
 坑内に常設されたトータルステーションやスキャナーで、基準球の座標やトンネル壁面の形状を計測し、そのデータをタブレット端末に転送して処理する。計測結果をその場で確認できるため、迅速に適切な対策を行うことができる。
 実際のトンネルでの試験計測では、従来方式では準備や片付けを含めて40分程度かかっていた作業時間が、6分程度に短縮された。
 今後は、同社が現在施工中の現場に7月ごろに導入する予定。運用を通じてシステムの改良を図りながら、他の現場にも積極的に展開していく方針だ。

(日刊建設工業新聞様より引用)