追求-現場の働き方改革-2017日建連意見交換会・中/週休2日定着めざし議論前進

 ◇工程共同管理で工期有効活用を
 本年度の日本建設業連合会(日建連)と公共発注機関の意見交換会では、建設現場への週休2日の導入をめぐって各地区とも活発な議論が交わされた。「週休2日にしないと、10年後には仕事をする部隊がいなくなる」(茅野正恭日建連公共工事委員長)。「『建設業は土日が休み』と若い人に思ってもらえる環境にしたい」(池田豊人国土交通省近畿地方整備局長)。受発注者双方がその必要性を痛感しているからだ。
 日建連の調査によると、工事開始時の休日設定が4週5休以下の現場は依然6割を占め、4週6休以上の休日を計画した現場でも達成できたのは半数にとどまる。回答した会員企業の89%は週休2日を実現するための課題に「工程の余裕」を挙げた。
 会合で日建連の各支部の代表は、関係機関協議の未完了など受注者には責任のない理由による工程遅延を取り戻すために「土曜の閉所ができない」と窮状を訴えた。「工期に余裕を残すため、4週8休の計画でも土曜に現場に出たい気持ちがある」と工期厳守を求められる現場の本音をぶつけた支部もあった。
 「受注者の自助努力と発注者の環境整備、この連携を明確にしたい」(岡本正インフラ再生委員長)。日建連は現場運営が苦しくなるのを承知で、週休2日を契約条件とする工事の発注に加え、達成時の工事成績評定の加点、間接工事費率のさらなるアップなど「休日を増やす努力の成果を実感できるインセンティブ」(台和彦公共契約委員長)を求めた。宮本洋一土木本部長は、土日を休むためには、日給制技能労働者の収入減対策と、日建連以外の団体の協力、重層下請構造の是正が必要だと指摘。技能者の資格や経歴を統一ルールで蓄積するシステムとして官民で構築が進む「建設キャリアアップシステム」の重要性も強調した。
 会合では、週休2日モデル工事の拡大や、週休2日の契約条件化に前向きな姿勢を見せる発注機関もあった。日給制労働者の収入減対策については、「国民の理解をどう得るかが大事」(川瀧弘之東北地方整備局長)と課題を共有するにとどまったが、「何ができるかをイメージする意義深い意見交換になった」(塚原浩一中部地方整備局長)として、議論を前に進めることでは一致した。
 週休2日は、現場の工程が成否を左右するため、日建連は受発注者による「工程の共同管理」(小原好一土木本部副本部長)も求めた。双方の工程を付き合わせて責任の所在を明確にし、工程に余裕を生み出すために遅延リスクを前倒しで排除するというのがその趣旨。熊谷組の取り組みを紹介し、方法の標準化と設計変更ガイドラインへの反映を提案した。
 国交省は3月の通達で、工程を左右する作業(クリティカルパス)を共有し、問題への対応者を明確にする措置を全国で講じることにした。ただ受注者側には「工程に影響する情報の開示が不十分。遅延を土曜日の作業で取り戻している」(ゼネコン首脳)との声も根強い。土屋幸三郎日建連公共積算委員長は通達を評価しつつ「工程の当初からの統合管理を」と重ねて訴えた。
 北陸地方整備局のように工程調整機能を強化した週休2日モデル工事を始める発注機関も出てきた。「工期を長く取り、早く終えるやり方ができたらいい」(池田近畿整備局長)。適正な工期と適切な工程管理を具体化する双方の努力が続く。

(様より引用)