週休2日めぐり議論活発化/建設産労懇の構成団体が課題指摘/足並みそろえた対応必要

 ◇上限規制クリア難しい
 建設業の週休2日の実現をめぐって、建設関連の産業別労働団体からさまざまな意見が出始めている。労働者のワークライフバランス(WLB=仕事と家庭の調和)の実現に加え、若い担い手を確保するため、長時間労働の是正につながる週休2日の重要性を認識しながらも、裾野の広い産業だけに実行策や対応の認識、優先順序は異なる。建設産業労働組合懇話会(建設産労懇)の構成団体の意見をまとめた。
 建設産労懇は、▽日本建設産業職員労働組合協議会(日建協)▽道路建設産業労働組合協議会(道建労協)▽全電工労連▽長谷工グループ労働組合▽日本基幹産業労働組合連合会(基幹労連)建設部会▽情報通信設備建設労働組合連合会(通建連合)-で組織され、構成員は約9・8万人。WLBの実現や心と体の健康確保などの観点から、毎年6月と11月の第2土曜に現場閉所を目指す「統一土曜閉所運動」を進めている。
 土曜閉所については、労使双方が必要性を認識し、一体となった取り組みが広がっている。16年6月の運動の実績を見ると、閉所率(ほかの曜日への振替含む)は▽日建協70%▽道建労協28%(休日取得は62%)▽全電工労連72%(工事・施工部門)▽長谷工99%▽基幹労連建設部会65%▽通建連合87%(一部実施除く)。過去最高となった団体もあり、取り組みは順調に推移している。
 ただ課題も多い。日建協では、約3割が依然閉所できておらず、加盟組合ごとの閉所率が2極化し、会社としての姿勢や経営規模などによって差も開きつつある。政府は約7年後に時間外労働の上限規制を建設業にも適用する方針を決定したが、土曜作業が常態化したままで、「(規制適用は)現実とのギャップが大きく、(閉所率の)底上げが課題」と受け止めている。
 土日や夜間の舗装工事を求める顧客や公共工事発注機関が多いこともあって一斉閉所が難しい現場の職員が多い道建労協は、「今の働き方で上限規制はクリアできない」と危機感を募らせる。顧客や発注者の理解の促進とともに協力会社の日給制の作業員のあり方の整理を求めている。協力会社に対しては、通建連合も対応が必要という見方。「協力会社の規定(就業規則)が週休2日になっていないため、週休2日の元請職員が出勤している」とある幹部。元請会社、協力会社が連携した取り組みがなければ閉所率は頭打ちになると見ている。
 長谷工は、08年度から労使一体で年5回の土曜閉所に取り組んでいる。土曜閉所の実現性は高いが、「協力会社が(土曜稼働の)ほかの現場に流れて戻ってこない」(幹部)懸念がある。そこで「1社で先行するのは難しい」(同)として、足並みをそろえた業界の対応が欠かせないと指摘する。全電工労連は、日本電設工業協会に統一土曜閉所運動の後援団体に参画してもらえるよう働き掛ける考え。幹部は「(参画すれば)土曜閉所は推進に向かう」と期待を寄せる。基幹労連建設部会は、時間外労働の上限規制に関し、ロードマップの整備などを求める構えを見せている。

(日刊建設工業新聞様より引用)