違法民泊助長する勧誘行為が発覚

「自治体公認」「電子タバコで合法」と偽る


大阪市内で、自治体の公認事業と称し違法民泊の運営を助長する勧誘行為が横行していることが、本紙の取材で分かった。
詐欺まがいの勧誘を行う一般社団法人FAPRA(ファプラ、大阪市)は、不動産オーナーや民泊代行会社を対象に、同団体への加盟を呼びかけている。
大阪市はファプラについて、「連携を取っている事実はない」と、ウェブサイトで警戒を促している。

禁煙推進活動を行うファプラは、民泊事業者が同団体に加盟すると、営業許認可を得ていない施設での宿泊事業が『ボランティア泊』となり、行政からの違法民泊調査を回避できるとうたっている。
さらに、自治体の公認を得て、保健所と連携していると主張していた。
本紙の取材に対してファプラは、大阪市の公認・連携がなかったことを認めたものの、現在も活動を継続している。

代行会社や家主の会など、12件に取材したところ、「案内が届いた・(同団体を)知っている」と答えたのが5件だった。
メールが届いた代行会社3社は「内容を確認したが怪しいと思い放置した」「実際にできるならやってみたいと思い、電話や直接会って話を聞いた。しかし結局不審に感じて見送った」「このような勧誘は昨年から大量に届く。始めのうちは興味があって詳細を確認していたが、今は無視している」と話した。

誤認させたと謝

詐欺まがいの勧誘行為が発覚したのは、昨年12月10日、ファプラから本紙宛てに届いたメールがきっかけだ。
「当団体の禁煙推進活動に協力し、会員になれば旅館業法に適応されることなく、訪日外国人向けの宿泊事業を営むことができます」という内容だった。

12月14日に大阪市内のファプラ本社で担当者と会い取材をした。
同社は「内閣府認定公益民間活動として東京オリンピック・パラリンピック開催にあたり、国内外において禁煙推進のボランティア活動を推進している」という。
民泊代行会社やオーナーが同団体のボランティア賛助会員になることで、旅館業法の許可を取らずに行っている民泊事業が、『ボランティア泊』として認められると説明していた。
『ボランティア泊』とは、同団体によると「観光や研修で日本を訪れる外国人に電子タバコを渡すことが禁煙推進活動になる。彼らに宿泊場所を提供すると、ボランティア宿泊となる」という。

さらに取材後、同団体から「(昨年)12月26日、大阪市に活動内容が承認された。間もなく京都市にも承認される」と行政から支援を受けているかのような内容の電話があった。

各行政に確認を取ると、大阪市保健所は「連携している事実は一切ない」と断言、1月4日よりウェブサイトで注意喚起をしている。
京都市も同様で、事実無根と否定し、「金銭を一切受け取らないなら、たしかに旅館業法に抵触しない。しかし宿泊料は受け取らないが、タバコなど別の形で徴収する行為は許可が必要だ。(同団体に)助長するようなことはしないでほしいと言った」と話した。

1月11日、自治体と提携している事実がないことを本紙記者が伝えたところ、ファプラから数時間後にこれまでの発言を訂正するメールが届いた。
「事実無根並びに誤認を与える過激発言があった。大阪市承認は、当活動が違法ではないという承認であり活動が承認されているというわけではない」「また本禁煙推進事業においては、賛助会員になれば無許可で旅館業を営むことができる活動ではございません(原文ママ)」という内容だった。

違法民泊の取り締まりが強化される中、対策に迫られているオーナーに付け込んだ詐欺まがいの行為といえる。

(全国賃貸住宅新聞様より引用)